...米屋が一合枡(ます)で米をはかるやうに...
芥川龍之介 「虱」
...○明治三十九年十月十三日(封書)拝啓 昨日は失敬本日学校でモリスに聞いて見た所二十八日の喜多(きた)の能を見に行くから枡(ます)を一つ(上等な所...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...己(じぶん)の周囲(まわり)には城の枡形(ますがた)らしい物の影が映っていた...
田中貢太郎 「首のない騎馬武者」
...どうしても枡形の外へ出られないので朝まで其処(そこ)に立ちすくんでいた...
田中貢太郎 「首のない騎馬武者」
...直角三角形の一番長い辺の上に乗っけた枡形(ますがた)の面積が他の二つの辺の上に作った二つの枡形の面積の和に等しいというのである...
寺田寅彦 「ピタゴラスと豆」
...床几の上には一升枡(いっしょうます)ほどな煙草盆(たばこぼん)が閑静に控えて...
夏目漱石 「草枕」
...自分の枡(ます)へ這入(はい)ってみると...
夏目漱石 「明治座の所感を虚子君に問れて」
...新しい米を枡(ます)に入れて奥から出て来ます...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...原稿紙の枡目(ますめ)さえも覚束(おぼつか)なくなった今でも...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...いかさま枡(ます)は罪が深いと言ふので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前のところへ奉公に上がつたんだ」「――」「いかさま枡(ます)を拵へた張本人の番頭は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...枡田屋(ますだや)の若旦那菊次郎は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その二つの枡穴の中間には...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...」米櫃(こめびつ)の蓋をとって枡(ます)で計ってみている妻の手つきがかたかた寒い音を立てている...
横光利一 「夜の靴」
...一升(しょう)枡(ます)の冷酒に舌うち鳴らした上...
吉川英治 「剣難女難」
...たとえば伯爵が劇場の枡に納まっている時など...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
...引っくり返しの枡の上にふわりとおろされた...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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