...木も草も芽も種も枯れ果てるであろうと気づかはれた...
石川三四郎 「土民生活」
...浅草橋を渡果てると...
泉鏡花 「婦系図」
...廃墟の果てるところに海があった...
梅崎春生 「桜島」
...戦争の果てる時は遂(つい)に永遠に来ないであろう!...
海野十三 「地球要塞」
...いろいろの苦しみも忘れ果てる...
直木三十五 「南国太平記」
...種彦はさすがに心の憂苦を忘れ果てるというではないが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...――一生島で朽ち果てる積りなのが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...生の源の枯れ果てることによつて...
波多野精一 「時と永遠」
...もう少し多かったら! たとい疲れ果てるくらい緊張していたとしても...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...思ふ人ある身は悲し雲涌きて尽くる色なき大空のもと野に立つて目を放つと地平からむくむく雲が涌き上つてきていつ果てるとも知れない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...吾が心は倦(あぐ)ね果てるまで健鬪した...
福士幸次郎 「太陽の子」
...何時果てるかと思はれるほど...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...御自身は御祓の果てる日を空しく待たれているらしかった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...彼らの父祖が訓(おし)えたように、相果てるまでだ...
本庄陸男 「石狩川」
...よぼよぼの老人となり果てるように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...なにこれで朽ち果てるほど老耄(ろうもう)はしておらぬ...
山本周五郎 「新潮記」
...すべては観世音菩薩の御庇護(ごひご)であったのでございましょう……」それからそれへ話は果てる模様(もよう)もなかったのである...
吉川英治 「私本太平記」
...そこに恋人のあることも忘れ果てる...
吉川英治 「親鸞」
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