...赤坊の泣くのも忘れ果てるほどに気を転倒させて...
有島武郎 「カインの末裔」
...木も草も芽も種も枯れ果てるであろうと気づかはれた...
石川三四郎 「土民生活」
...浅草橋を渡果てると...
泉鏡花 「婦系図」
...一団の炎となり果てるとは...
海野十三 「火星兵団」
...こちらまでが自分でも愛想の尽きるほど下劣な人間になり果てるような気がしてくるので...
近松秋江 「霜凍る宵」
...父の三年の喪(も)が果てる頃から...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...おや! おや! と飽きれ果てるほどの蝶や蜂のように入雑(いりまじ)り...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...いざといえば自害をして果てるばかりと...
中里介山 「大菩薩峠」
...剣で果てるのだから切腹が当然だが...
中里介山 「大菩薩峠」
...この活力がいつか尽き果てるだろうとの懸念(けねん)が籠(こも)る...
夏目漱石 「草枕」
...――一生島で朽(く)ち果てる積りなのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自害して果てるという大変な条件を持出したのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...生の源の枯れ果てることによつて...
波多野精一 「時と永遠」
...百年の恋もさめ果てるのだ...
林芙美子 「晩菊」
...いずこにせよそこで身を果てる所存...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...その生みかけた自分をも八つ裂きにして果てる「愚」を...
三好十郎 「恐怖の季節」
...五年前の日清戦争の亡国的記憶を忘れ果てるように...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...――主命の何たるものかすら忘れ果てるなど...
吉川英治 「剣の四君子」
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