...どうすれば人の心というものはこんなにまで変わり果てるものだろう...
有島武郎 「或る女」
...大川(おおかわ)が一筋(ひとすじ)流れる……其(そ)の下流のひよろ/\とした――馬輿(うまかご)のもう通じない――細橋(ほそばし)を渡り果てる頃...
泉鏡花 「雨ばけ」
...戦争の果てる時は遂(つい)に永遠に来ないであろう!...
海野十三 「地球要塞」
...あるいは生命が果てるまでたたかう覚悟と見えた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...父の三年の喪(も)が果てる頃から...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...たまり兼ねて瀬田の橋から身投げをして果てる男女が続々と相つぐ...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう少し多かったら! たとい疲れ果てるくらい緊張していたとしても...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...いつ果てるともみえない鴉舌綺語(げきぜつきご)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ただもうあぐね果てるばかりだった...
堀辰雄 「曠野」
...紛糾(いざこざ)はいつ果てるともつかなかつた...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...御自身は御祓の果てる日を空しく待たれているらしかった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...疲れ果てるほどの旅程でもない...
本庄陸男 「石狩川」
...只今それ程満点の利用も無いから従って徒(いたずら)に山野に枯れ果てる事が多い...
牧野富太郎 「植物記」
...ついには朽ち果てることを認める」からであった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...割腹して果てるつもりであったのです...
吉川英治 「大岡越前」
...明日にも城とともに相果てる身をもちながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...世の風浪のかぎり漂い果てる女――きのうの女...
吉川英治 「随筆 新平家」
...死に果てるであろう...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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