...危懼(きく)と躊躇とに満ちた彷徨の果てには...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...而(しか)もこの声楽家は、許嫁との死別の悲しみに堪えずしてその後間もなく死んでしまったが、許嫁の妹は、世間の掟に従って、忌の果てには、心置きなく喪服を脱いだのであった...
太宰治 「女の決闘」
...ふらふら歩きまわってばかりいて……挙句(あげく)の果てにはこの通り...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...果てには熱くなっているようで...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...挙げ句の果てには取り出しにくくなる...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...やがての果てにはすっかり憂鬱になってしまった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...やがての果てにはその痛みが極點に達し...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...馬鹿な奴等はじつに厭だ! やがての果てには...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...仕舞(しまい)の果てにはなけなしの...
中里介山 「大菩薩峠」
...陸の果てには海がある...
林芙美子 「新版 放浪記」
...挙句の果てには、全然別の役所の将官がひょっこり顔を出したのにまで喰ってかかる始末で! 飛んでもない騒動を持ちあげてしまったのです...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...まだ足りないのだ! あげくの果てには...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...遠い沖の果てには薄白い雲の群が...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...夜の果てには明けがあり...
吉川英治 「江戸三国志」
...酔った果てには我から吹聴(ふいちょう)するのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...揚句(あげく)の果てには強請(ゆす)りだすような者もあるが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...じっと見ていた果てには手をのばし...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この路の果てには春日の家しかないのだから...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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