...暇のある時に何枚も何枚も枠張りしてその儘ほって置くのです...
上村松園 「絹と紙の話と師弟の間柄の話」
...猫女はおまえさんより一枚上手だ...
海野十三 「少年探偵長」
...前には二枚ずつを三本にして編むのだったが...
大杉栄 「獄中消息」
...いくらだ」「二十銭戴(いただ)きます」山西は手を顫(ふる)わして蟇口(がまぐち)から十銭札(さつ)を二枚出すと...
田中貢太郎 「水魔」
...文学者は初から一枚書けばいくらだと胸算用をして金のためばかりに筆を執るわけでもないんだから本屋と金の取引をするだけでも愉快ではない...
永井壮吉 「出版屋惣まくり」
...彼女は赤い蒲団(ふとん)を二枚重ねてその上に縁(ふち)を取った白麻(しろあさ)の掛蒲団を胸の所まで行儀よく掛けていた...
夏目漱石 「行人」
...その一枚を引っくり返すにも軽率に手は下さなかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...半紙に捻(ひね)つた小判を一二枚...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...百円札が一枚」「それから着物の柄を覚えて居るか」「よく知ってます」「どんな着物だ」「黒いピカピカしたコートでした」「草履か下駄か」「靴です」「よし...
野村胡堂 「流行作家の死」
...マトレスの古いのを一枚借りだすのがやっとのことでした」「医者がついているのか」「医者も救急車も...
久生十蘭 「肌色の月」
...書き癖をつけようと「あまカラ」への食書ノート書き、三月号を十枚、つゞいて、四月号へ又十枚、疲れもせずに書けた...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一枚の肖像画から一編の小説になるほどの葛藤(かっとう)が起ったのである...
正岡子規 「墓」
...本月一杯に今日の文学を歴史的に見たもの百枚以内書いて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...三枚以上続けるなんていうことは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...派手な鶉(うづら)お召(めし)の二枚襲(がさね)の下から...
森鴎外 「魔睡」
...シャツ一枚で来させなさい...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何しろ雑誌の表紙を一枚一枚手描きした例は余り多くはあるまい...
柳宗悦 「四十年の回想」
...(此のお殿様少々三枚目のお殿様である事)極く若い殿様である...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
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