...爪(つめ)の一枚一枚までが肉に吸い寄せられて...
有島武郎 「或る女」
...これが二枚目の紙札ですよ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...着換え一枚くらいは...
太宰治 「創生記」
...その写真一枚きりで...
太宰治 「小さいアルバム」
...大いに努力して百枚ちかく書きすすめて...
太宰治 「トカトントン」
...一枚の紙がすべてである...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...「ちょうど今一枚素敵(すてき)に好いのが描(か)いてあるんだ...
夏目漱石 「明暗」
...「襦袢二枚と、薄綿入を着ている人間を、後ろからたった一と突きで殺せる女があるだろうか」と平次...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人間の顔面に張られている一枚の精巧複雑透明な硝子(ガラス)……あれは僕には僕なりにわかっていたつもりなのだが...
原民喜 「鎮魂歌」
...厭やに成つたら私の所(とこ)まで端書一枚...
樋口一葉 「大つごもり」
...前歯一枚ぐらい無くしたって恐れるところじゃないよ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...闇取引のガソリン券も一枚二円以上となり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...あとの二枚といふのは米神とかいふところに残してあるんですの? やはり風景なんですか?」「さうです...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...はだかに半纒(はんてん)だけ一枚着てみんなの泳ぐのを見てゐる三十ばかりの男が...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...――私も思いがけないことでこの皿一枚兎に角自分の力で救い出したと思うと悪い気持もしません...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...眼はやっとどうやら眼鏡はおさまったようです、能率はまだ低いと思います、きのうは、でも六七枚、お客の間にどうやらかきましたが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...写真一枚と手紙一本とで勝手に扱うことが出来ますの...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「最終の午後」
...(笑聲)十枚から十五枚位の輕いコントといふ腹案でまる二日間ほど頭におき通してみたんです...
吉川英治 「折々の記」
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