...保吉のセルの膝(ひざ)の上に載った一枚の十円札にも漂っている...
芥川龍之介 「十円札」
...二十五六枚ばかり起草すべき約束あり...
大町桂月 「獨笑記」
...かれはふたたび日記を書くべく罫紙(けいし)を五六十枚ほど手ずから綴(と)じて...
田山花袋 「田舎教師」
...硝子が一枚、隅っこに破片を残したまま、飛び散っていて、後で分ったのだが、その外の庭石に、九谷焼の銚子が砕けていた...
豊島与志雄 「自由人」
...も一枚のよりずっと古いものらしかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...二枚か三枚かづゝくれた...
直木三十五 「貧乏一期、二期、三期」
...六枚折りの古色を帯びた金屏風が立てめぐらされたその外(はず)れから...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分がいま着ているのとほとんど同じもの一枚を取り出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...白(しろ)い紙(かみ)が一枚(まい)づつ子供等(こどもら)の前(まへ)に擴(ひろ)げられた...
長塚節 「土」
...數は丁度千枚、人を馬鹿にしたやうに、同じ數でしたが、一枚々々調べて見ると、皆んな贋物で、――尤も後で金座の御係に鑑(み)て貰ひますと、千枚のうち十二枚だけは眞物(ほんもの)の小判だつた相で御座います...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薦(むしろ)一枚の上におかれることは...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...十枚ばかりおみやげに持っていったのが...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...楽屋で「キング」に娯楽頁物六枚書いた...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...財布の中から五圓札を一枚ぬかれてしまつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...燒増しをするたんびに一枚あたり三十圓...
三好十郎 「肌の匂い」
...重ねもなく一枚きりなのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...待て待て……」私は書見用の眼鏡をかけて汚染(しみ)だらけの白紙の表紙を一枚めくってみた...
夢野久作 「白くれない」
...どんな合戦(かっせん)も、一枚(まい)の、熊野権現(くまのごんげん)の誓紙(せいし)で、矛(ほこ)を収(おさ)めることができた...
吉川英治 「神州天馬侠」
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