...林泉をつゝんだ暗がひつそりと聲を呑んで...
芥川龍之介 「地獄變」
...一 羈旅二 酔後三 喪中四 幽囚五 陣営六 病蓐七 僧院八 林泉(一)羈旅は舟車客館其総べてを包羅するのであるが...
市島春城 「読書八境」
...林泉の美をひかへたり...
大町桂月 「東京の近郊」
...林泉の女神の彫刻の傍にはいずれが女神と見紛う真っ白な肌も露(あらわ)に...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...殿舎の修繕や林泉の手入れにかゝつたのである...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...山野林泉のことを想う……...
豊島与志雄 「「自然」」
...山野林泉に於ては...
豊島与志雄 「「自然」」
...「裏の国では、あれを大蓮華山(だいれんげさん)と申します、こちらではシロウマと申します、それを、今では誰が言いならわしたか、ハクバヶ岳(たけ)が通り名になってしまいました」お花畑を出でると、雪の渓間(たにま)がある、林泉がある、見慣れない獣(けもの)が、きょとんとして、こちらを向いている...
中里介山 「大菩薩峠」
...「京洛日記」や「馬込林泉記」や「いつを昔の記」などの小品風なものばかりではなく...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
...林泉の美が巧みに加えられた庭が座敷の周囲にあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...林泉に対する趣味を大納言は持っていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...都人の林泉にはないこうした広い風景を見捨てて帰りがたく思召されるのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...林泉に踞して亦垂鉤の境に蹲むと一般であろう...
室生犀星 「庭をつくる人」
...林泉奥深うして水碧(あお)く砂白きほとり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...僧は林泉寺(りんせんじ)の宗謙(そうけん)であったが...
吉川英治 「上杉謙信」
...たぶんさうした文人雅客の愛誦語でもあらうか、ある中華料理店の聯に、林泉、市(いち)ニ近ク、幽(ゆう)、更(さら)ニ幽と、書いてあつた...
吉川英治 「折々の記」
...主の劉恢(りゅうかい)のいる棟やその家族らの住む棟の燈火は林泉をとおして彼方に見えるのであった...
吉川英治 「三国志」
...叡山(えいざん)の法燈鳥語もまだ寒い木(こ)の芽時(めどき)を――ここ無動寺(むどうじ)の林泉(りんせん)は寂(じゃく)として...
吉川英治 「宮本武蔵」
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