...床板の間に挿(さ)して...
芥川龍之介 「羅生門」
...板の間は共同使用だという約束なのに...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...十二三坪位の広さの板の間じきのがらんとした部屋だった...
海野十三 「ふしぎ国探検」
......
高村光太郎 「智恵子抄」
...板の間の埃塗(ほこりまみ)れの円柱の蔭から...
橘外男 「仁王門」
...子供の彼は矢張足袋の底に冷めたい板の間を蹈んだ...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...台処の板の間(ま)と茶の間らしい部屋との境に立っている障子際(ぎわ)に...
永井荷風 「ひかげの花」
...少年はちょっと板の間を蹴(け)るようにして左の足をはずして...
中里介山 「大菩薩峠」
...弁信は階下の板の間に一畳の畳を敷いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...其の板の間に小さなテーブルがあつて...
中島敦 「環礁」
...板の間に居る辨慶と幔幕がまくれて出た靜とが悠長に應答をする...
長塚節 「佐渡が島」
...瓦斯七輪(ガスしちりん)を置いた板の間に蹲踞(しゃが)んでいる下女に挨拶(あいさつ)をした...
夏目漱石 「門」
...――板の間稼ぎはよくあることですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ドッカと板の間に坐った利八...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...中へはいって、座敷の間取りや、日当りの工合や、便所や風呂場のあり場所などをしらべてから、台所へはいって見ると、板の間に、あの女の死体がうつぶしになっていて、全身に打撲傷を負い、特に後頭部をひどく打ったものと見えて、髪が血でかたまっており、背中には新しい鋭利な小刀がつきさしてあったというのです...
平林初之輔 「予審調書」
...板の間の上へ置かれた...
松永延造 「ラ氏の笛」
...宏ちゃんちょっとあつくしておいで」客間の裏の板の間に...
「海流」
...年寄りの番人が行燈(あんどん)に火を入れている板の間の端に...
山本周五郎 「さぶ」
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