...「百人一首の中で、私の一番好きな歌は松風節です...
...途中松風と浪ばかり...
泉鏡花 「遺稿」
...ものの十分とたたない間に駆逐艦松風は...
海野十三 「火薬船」
...鵠沼・鎌倉のころ鵠沼松風に火だねたやすなひとりものまことに...
小穴隆一 「二つの繪」
...ある時松風氏の店員が...
薄田泣菫 「茶話」
...まだ松風が吹いてゐます...
高村光太郎 「智恵子抄」
...先生が松風颯々たるを耳にしつつ自然の恒數 h を案出された遺跡を偲ぶも無駄ではあるまい...
長岡半太郎 「プランク先生の憶い出」
...寢られぬ枕に軒の松風...
一葉 「暗夜」
...訪ふものとてもない昔の夢の跡に松風の音が高い...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...松風 聞いたとか聞かなかったとか...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...たまたま変例と見るべき者もなほ行(ゆく)春(はる)や鳥啼(な)き魚の目は涙 芭蕉松風の落葉か水の音涼し 同松杉をほめてや風の薫る音 同の如き者にして多くは「や」「か」等の切字を含み...
正岡子規 「俳人蕪村」
...山中で松風の音が耳に障る...
南方熊楠 「十二支考」
...秋はてて寂しさまさる木(こ)の本(もと)を吹きな過ぐしそ嶺(みね)の松風とお歌いになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...松風もゆるやかに伴奏をし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...峯から峯をわたって来る松風の音ばかりだった...
横光利一 「旅愁」
...一亭はあるが、一亭は用いず、松風は吹けど、松風も耳外に措(お)いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...吹き渡る松風の中を...
吉川英治 「新・水滸伝」
...舞子は墨のような松風だった...
吉川英治 「随筆 新平家」
...松風之時は、但馬殿も我なから我をわすれられ候哉(や)、さて上手かなと被申(まをされ)候つる、藤永、朝長、何(いづ)れも/\出来申候、不存候者之(ぞんぜずさふらふものの)目に、さあるべきやうに見申(みまをす)かよき上手と申候間、我等こときの目に能(よく)見へ候か上手たるへきと存事(ぞんずること)に候、忠利の「松風(まつかぜ)」の出来栄えを賞歎した手翰(しゅかん)であるが、師弟和楽の状が、紙面に躍如(やくじょ)と溢れている...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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