...「百人一首の中で、私の一番好きな歌は松風節です...
...御堂(おどう)は颯(さっ)と松風よりも杉の香(か)檜(ひのき)の香の清々(すがすが)しい森々(しんしん)とした樹立(こだち)の中に...
泉鏡花 「遺稿」
...わが駆逐艦松風は...
海野十三 「火薬船」
...辞世(じせい)とて口碑(こうひ)につたふる哥に「岩坂の主(ぬし)を誰(たれ)ぞと人(ひと)問(とは)ば墨絵(すみゑ)に書(かき)し松風の音」遺言(ゐげん)なりとて死骸(なきから)を不埋(うづめず)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...それは一月程前自分が松風氏に話したものそつくりの案なので...
薄田泣菫 「茶話」
...もう松風園を忘れてしまったのだろう...
太宰治 「正義と微笑」
...薄倖多病の才人が都門の栄華を外(よそ)にして海辺(かいへん)の茅屋(ぼうおく)に松風(しょうふう)を聴くという仮設的哀愁の生活をば...
永井荷風 「夏の町」
...松風のさびしい音をききながら...
永井荷風 「元八まん」
...松風の響きが鼓(つづみ)のように頭上に鳴り渡ります...
中里介山 「大菩薩峠」
...栗のおぼろきんとんに青柳(あおやぎ)の松風焼(まつかぜやき)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...宗盛 これ松風、今朝鶯の声を聞いたか...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...「松風が邪魔(じゃま)をしそうな所で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そこで鳴らす鐘の音が松風に響き合って悲しい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...松風の音も荒かった山おろしに比べれば穏やかでよい住居(すまい)としているようには今夜は思われずに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...襖越しにそれが遠い松風のように...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...「松風」の能のお稽古が願いたいと申出た事があった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...歌の中山の松風を枕とし給ひながらも...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...御坊塚(おんぼうづか)暗い松風が陣営を搏(う)つ...
吉川英治 「新書太閤記」
...しばらくはただ海潮音と松風の暗い中に...
吉川英治 「随筆 新平家」
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