...おおかた枇杷(びわ)の木にでもつないでおいたのでございましょう...
芥川龍之介 「偸盗」
...ハンケチに雫(しずく)をうけて枇杷(びわ)すする七月六日 日本探勝会...
高浜虚子 「六百句」
...9枇杷(びは)のたねをばのみこんだ...
竹久夢二 「どんたく」
...枇杷(びわ)中納言とも...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...すこしはなれてマブの花・地べたべつとりと浜朝顔の強い風・やけあと何やら咲いてゐる・わがまゝきまゝな旅の雨にはぬれてゆく・松のなか墓もありて・つかれた顔を汐風にならべて曲馬団の女らやたらにとりちらかしてお祭の雨となつた雨となつた枇杷の実の青い汐風・山しづかにしてあそぶをんなつたうてきては電線の雨しづくしては警察署の木の実のうれてくる五月十六日まだ降つてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...枇杷二部とハガキ...
種田山頭火 「其中日記」
...葉が落ちる、柿、枇杷、棗...
種田山頭火 「其中日記」
...・山のぬくさはりんだうひらく酒を買ふとて踏んでゆく落葉鳴ります・藪のむかうまで夕日のつばふ(マヽ)き・なんぼう考へてもおんなじことの落葉をあるく・そこに夕月をおき枇杷は花もつ(雑)・冬夜むきあへるをとことをんなの存在・木の葉ふるところ眼をとぢるとき十一月十二日まことに日本晴...
種田山頭火 「其中日記」
...あの娘共(むすめども)が内密(ないしょ)で笑(わら)ふ此(この)枇杷(びは)のやうならば...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...しかし枇杷葉湯のあの朱塗りの荷箱とすがすがしい呼び声とには...
寺田寅彦 「物売りの声」
...庭には梅、桜、桃、椿、山吹、夏蜜柑、紫陽花、柘榴(ざくろ)、金木犀、枇杷(びわ)、山茶花等、四季の花が咲く...
外村繁 「澪標」
...枇杷(びわ)葉湯...
直木三十五 「大阪を歩く」
...カルピスなんかよりも、枇杷葉湯は、確に、薬効的であり、甘酒はずっと優れた栄養分を含んでいる...
直木三十五 「大阪を歩く」
...枇杷の花はまださいてゐる...
長塚節 「十日間」
...總體薄枇杷色(うすびわいろ)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...枇杷(びわ)の方は有名な房州南無谷(なむや)の白枇杷だし...
村井弦斎 「食道楽」
...枇杷の葉ほどの小硯に...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...枇杷ノ木ニテ黒シ...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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