...部屋の壁には、青地に四印曼荼羅(まんだら)を描いた旗と、蓮華広大曼荼羅を描いたものとを掛けて、飯食を供し、旛(はた)の上方には、加治木玄白斎が、自分の血で、三股金剛杵を描き、その杵の中に、一宇頂輪の真言を書いた...
直木三十五 「南国太平記」
...折(をり)から近所の子供を得意にする粟餅屋(あはもちや)の爺(ぢゝ)がカラカラカラと杵(きね)をならして来る向(むか)うの横町(よこちやう)の方へと遠(とほざ)かつた...
永井荷風 「すみだ川」
...杵の音もおだやかだ...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...杵太郎の剃刀(かみそり)だといふことですね」「それだけは杵太郎らしくない證據だよ」「へエ?」「何も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...弟子の佐野松と杵(きね)太郎を立派なものにして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕等は午飯を食ふ時でさへも自働的に活躍する杵の態を見守りながら...
牧野信一 「沼辺より」
...天津彦火瓊々杵尊...
南方熊楠 「詛言に就て」
...讚岐の臼杵(うすき)直卿があつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」「牧唯助(まきたゞすけ)(むかしの臼杵直卿(うすきちよくけい)也)松平冠山様之以状御たのみの事申遣候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...杵屋さんには渋江終吉(しゅうきち)という甥(おい)があって...
森鴎外 「渋江抽斎」
...次で陸は本所(ほんじょ)亀沢町(かめざわちょう)に看板を懸けて杵屋勝久(きねやかつひさ)と称し...
森鴎外 「渋江抽斎」
...日向(ひゅうが)西臼杵(にしうすき)郡の肥後に接する部分三ヶ所村などにおいて...
柳田國男 「地名の研究」
...横杵の使用は多分支那(シナ)から入ってきた技術であろう...
柳田国男 「木綿以前の事」
...米の籾摺(もみす)りにも一旦は横杵の使用があって...
柳田国男 「木綿以前の事」
...松井町の杵屋(きねや)という店を訪ね...
山本周五郎 「やぶからし」
...臼杵先生は大変にソワソワして昂奮しておられるようだったが...
夢野久作 「少女地獄」
...そうして「妾(姫草)の秘密がすこしでも臼杵先生にわかったら...
夢野久作 「少女地獄」
...――東福寺領肥前ノ国彼杵(ソノキ)ノ荘ヘノ鎌倉幕府下知状目録といったような文書の反故裏(ほごうら)がたんねんにつかってある...
吉川英治 「私本太平記」
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