...東漸した文明とは年所を経るごとに益々その色彩を異にし来るのである...
大隈重信 「日本の文明」
...東漸文明は依然旧態を保持しておったからして...
大隈重信 「日本の文明」
...これは外国の圧迫に依って欧米諸国と交通する様になったのであるが、これが実に東西両文明の結合する曙光(しょこう)であって、極端の西は即ち極端の東で、欧羅巴(ヨーロッパ)から亜米利加(アメリカ)に西向し、更に太平洋を越えて西向した文明は、東漸の極、太平洋に遮(さえぎ)られて、亜細亜(アジア)文明の精華を含蓄し、久しく我が国に止まっておった文明と、分派以来幾千万年、ここに初めて相邂逅(かいこう)したのである...
大隈重信 「日本の文明」
...東漸文明、即ち印度(インド)、支那を経て我が国に来り、太平洋に隔てられて暫(しば)らくここに停滞した文明は、活動力を減殺しておって、亜米利加(アメリカ)の新天地で新勢力を得て来た西向文明は、それに比すれば遥かに活動力の大なるため、我が国に於て大成した世界の文明は、まず西に向って活動力を発作し、支那の偏東文明に対する我が新日本の文明、即ち世界的文明の触接は、かの二十七、八年の日清戦争であって、ここに世界的文明は偏局的文明に対して、かの如き完全なる勝利を獲、次の西進は日露戦争となったのであるが、露国は欧羅巴(ヨーロッパ)に在っても最も亜細亜(アジア)に接近しておる...
大隈重信 「日本の文明」
...ダニューブにそうて東漸せしめ...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...活字はつひに長崎に誕生して大阪から江戸へと東漸していつてゐるのである...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...地球の北端まで東漸し...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...秀吉時代に既に東漸しはじめてゐたのである...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...古く支那から東漸したようである...
戸坂潤 「日本文化の特殊性」
...禹貢には「東漸于海...
内藤湖南 「禹貢製作の時代」
...太古埃及から東漸した高度の文明を身につけた・勇敢な古代人の群を想像することが出来る...
中島敦 「環礁」
...あれは仏国の現代の風潮が東漸(とうぜん)した結果ではないでしょうか...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...東漸西被属文明...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...もしこのアタが東漸してついに羽前の左沢となったとすれば...
柳田國男 「地名の研究」
...いまやそれの東漸(とうぜん)は止まらない勢いにある」「御気性として...
吉川英治 「新書太閤記」
...仏教美術の東漸を研究するには...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...従って多くの于の美術家が彼と共に東漸したということも...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...これをギリシア美術東漸の一証と見なす人の考えには十分同感ができる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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