...一浴したが一杯はやらない...
種田山頭火 「行乞記」
...暮れてから農学校の宿直室へ、酒とうどんの御馳走になる、樹明君はあまり飲まない、私ばかり頂戴する、酒三杯、うどん三杯、大きな胃の腑ではある! 飲み足りないので、柄にもなく遠慮して、街へひとり出かけて、さらに飲み食ひする、酒六杯! そして酔つぱらつて――乱れない程度に――学校へ引き返して泊めて貰ふ、極楽々々...
種田山頭火 「其中日記」
...こらえきれなくて一杯ひっかける...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...そして四五杯も飯を食った...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...また一杯ついで静かに口のところへ持って行き...
中里介山 「大菩薩峠」
...てんで呑まない奴が十三杯は利(き)いたろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...黒板一杯に南画の山水を描いて...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...ここはひでえぼろ家だね!」「でもね!」シルヴィはコーヒーを一杯入れた小さなコップを啜りながら言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...私は悲しみで胸が一杯だつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...家を売り払ったとき証拠が一杯出てきたでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...できるだけギニア杯は見切った方がいいでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...蒔絵の杯を贈つたが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...お前は神主に一杯食わされたのじゃないか...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...饌(ぜん)の上の杯を手に取ったのさえ...
森鴎外 「鼠坂」
...飲みながら話そう」悠二郎に杯の一つを与え...
山本周五郎 「桑の木物語」
...一杯食ッていたと知り...
吉川英治 「私本太平記」
...もう一杯(ひとつ)飲み直してくれ」「おう...
吉川英治 「新・水滸伝」
...何(いず)れも電信の速力は一杯にウォール街に資金を流入した...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
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