...磯臭い水草や五味(ごみ)のからんだ乱杭(らんぐい)の間に漂っていた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...杭がすくすくと針金ばかり...
泉鏡花 「悪獣篇」
...影も形も見えなくなっていたというんだ」「焼け棒杭かなんかが...
海野十三 「深夜の市長」
...杭州の劉万戸が人才であるということを聞いたので...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...色が土人のように黒くて乱杭歯(らんぐいば)であること...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...溜池の杭の上に甲羅を干してゐる亀を見た...
種田山頭火 「其中日記」
...棒杭(ぼうくい)のように堅くなって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...硬直な棒杭に躓く...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...人間が棒杭に見えて仕方ないんです...
豊島与志雄 「林檎」
...どろどろしたわる臭い堀に打ちこんだ杭には青苔がいつぱいもりあがつてゐる...
中勘助 「銀の匙」
...ぼんやり見える橋杭(はしぐい)の下で黒く消えて行く時...
夏目漱石 「明暗」
...百本杭(ぽんぐひ)から揚つたと――」「何?」「品川沖から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...猟師その跡に深く杭(くい)を打ち込み...
南方熊楠 「十二支考」
...急拵えに生木の棒杭で組上げられた物々しい棚と中央の門...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...青べかは洗い場の杭につながれて...
山本周五郎 「青べか物語」
...杭のまわりに落ちている丸薪を拾いあげた...
山本周五郎 「さぶ」
...数隻の小舟をもやった棒杭から...
吉川英治 「新・水滸伝」
...杭(くい)を打ち込んだりして...
吉川英治 「宮本武蔵」
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