...平氏の常に執り来れる高圧的手段によつて...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...日本より巴里(パリ)に来れる天使仏蘭西(フランス)の巡査を掻(か)い掴(つか)んで物も見事に投げ捨つるくだりあり...
芥川龍之介 「骨董羹」
...あえてこの無一物裡に一物を庶幾(しょき)し来れるにあらざらんや...
有島武郎 「星座」
...漸くに覚醒し来れる盛岡三万の市民を下瞰しつつ...
石川啄木 「葬列」
...どうしてオリヴィエのほうが彼より先に来れるものか……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼方(かなた)なる柴折戸(しおりど)より美しき少年の姿立出(たちい)で来れるが如き...
永井荷風 「江戸芸術論」
...美はいづこより来れるや...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...厚顔しく電話なんかかけて来れる義理はないのよ...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...急用ありて来れるものを...
福田英子 「妾の半生涯」
...いつでも来れると思ふから――...
三好十郎 「地熱」
...娘お登和が盆へ載(の)せて持来れるは珈琲茶碗(こーひーぢゃわん)と小さき菓子皿「大原さん...
村井弦斎 「食道楽」
...早く我が頼み事を言出さんと思えども主人の小山携(たずさ)え来れる大荷物を披(ひら)くに忙(せわ)しくて大原にまで手伝いを頼み「大原君...
村井弦斎 「食道楽」
...ややありて持出し来れる膳(ぜん)の上には品数多く列(なら)べられたり...
村井弦斎 「食道楽」
...次に来れるは彼の愛馬アエトンなりき...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...さがしき岩道を降り来れる山乙女あり...
夢野久作 「白くれない」
...またいつこの飛騨の地などへ来れるか分らんと思うと...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...北から南へ北から南へと駸々(しんしん)と犯し来れるもののすべてそれは新しき国の名を持つ晋(しん)の旗であった...
吉川英治 「三国志」
...六千四百呎の高に達(たつ)すれば前日来経過(けいくわ)し来れる所...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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