...彼は鼓判官知康の院宣を持して来れるに問ひて「わどのを鼓判官と云ふは...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...丁度南昌に来れる芝麓と共に...
芥川龍之介 「八宝飯」
...皆西蔵(チベット)より来れるよし...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...漸くに覚醒し来れる盛岡三万の市民を下瞰しつつ...
石川啄木 「葬列」
...掴み来れる件の雪の...
泉鏡花 「紫陽花」
...今しもここに来れるなりき...
泉鏡花 「活人形」
...国史の学は国民の過去に経過し来れる事蹟の実相を究明するの謂(いい)なり...
津田左右吉 「史論の流行」
...汝の子供らしき本質は神から来れるものなりき...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...」「ここまで持って来れる患者でしたら...
徳田秋声 「縮図」
...再び此問題を解釈せざる可らざる位地に在り是れ彼れが為めに最も困難なる位地なりと謂ふ可し而も彼れは雲霞の如く押し寄せ来れる請願人民に対して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼方(かなた)なる柴折戸(しおりど)より美しき少年の姿立出(たちい)で来れるが如き...
永井荷風 「江戸芸術論」
...されば『北斎漫画』の由(よ)つて来れる処は斎の『略画式』にありしや知るべからず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...俄に春の来れる心地す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...美はいづこより来れるや...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...既に一年有余の永(なが)き日をば徒(いたずら)に未決監に送り来れる者なりとよ...
福田英子 「妾の半生涯」
...東京より来れる南部僑一郎と大雅で食事...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...娘お登和が盆へ載(の)せて持来れるは珈琲茶碗(こーひーぢゃわん)と小さき菓子皿「大原さん...
村井弦斎 「食道楽」
...上来陳(の)べ来りしが如き新日本に生じ来れる思想は数年間之を発表すべき文学を求めつゝありしなり...
山路愛山 「明治文学史」
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