...警破(すは)やと思ふ束の間に...
石川啄木 「漂泊」
...束の間なりき...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...彼が折角無事であったことを喜んだのも束の間の喜びであった...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...ただ私がいくらか束の間の安堵をしたことには...
豊島与志雄 「或る女の手記」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...緒戦の華々しいいわゆる戦果も束の間の夢にすぎず...
中谷宇吉郎 「二つの序文」
...部屋の空気が薄紫に淀んだと思ったのも束の間で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...女の出世の行止りのやうに思つたのも束の間で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分が宗教に走るのではないかというウィリアムスン軍曹の心配は束の間現実になった...
H・ビーム・パイパー H. Beam Piper The Creative CAT 訳 「最愛の君」
...晴れ間に姿を現はしてゐる間はまことに束の間で...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...それも束の間のことで...
久生十蘭 「キャラコさん」
...束の間もその穿鑿ずきな心に落ちつきの得られなかつたチェレークが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...それで辛うじて松の木の上ぐらゐまで上つたかとおもふのも束の間で...
牧野信一 「山峡の凧」
...誰かゞ束の間の静けさの時に挙げた笑ひ声が...
牧野信一 「出発」
...いい巣を見つけたと思ったのも束の間...
正岡容 「寄席」
...あれほど束の間のことをあんなに長い間こわがるのは道理だろうか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その悔悛はよし束の間であっても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ソクラテスはこれを「束の間の権威」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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