...新しい柄杓、新しい桶、瀬戸で出来た釜、鍋、薬罐、そういうものをやがて親類の男は買って来て呉れた...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...行者の前の壇上には、蘇油、鈴、独鈷(どっこ)、三鈷、五鈷、その右に、二本の杓、飯食、五穀を供え、左手には嗽口(そうこう)、灑水(しゃすい)を置いてあった...
直木三十五 「南国太平記」
...中に残っていた水を柄杓(ひしゃく)ともろともに...
中里介山 「大菩薩峠」
...杓子野郎は振返つてみるとこの有様なので...
中原中也 「山間秘話」
...「仕掛はこの柄杓だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...柄杓(ひしやく)か茶碗を借り度いな」「ハイ」鐵童は寺住居の者らしい氣輕さで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お玉杓子(じやくし)の尻尾だつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...柄杓(ひしやく)を取つたところを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それをお飯(まんま)の茶碗へ一人前なら八分目位前の晩から水へ漬けておいて朝起きると鍋へ入れて火にかけて食塩を少し入れて沸立(にえた)って来ると杓子(しゃくし)でグルグル掻(か)き廻(まわ)しながらよく煮る事が先ず四十分以上一時間位です...
村井弦斎 「食道楽」
...杓子を拵えるのを主な職業としている者たちだった...
柳田国男 「故郷七十年」
...と重吉は柄杓を持ったまま思った...
山本周五郎 「ちゃん」
...斯(かか)る世に芸術の神とも仰ぐ可き能楽家只圓翁が茶道に接すれば自然に紛々たる技巧の堕気を破つて卓然その神をこの茶杓の形に示現せしめしものと存候...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...水甕の上の杓子(しゃくし)や笊(ざる)を並べた棚の端に...
夢野久作 「無系統虎列剌」
...にこやかな微笑を配りながらその柄杓を廻していった...
横光利一 「日輪」
...茶柄杓(ちゃびしゃく)から茶碗におとす湯の音が...
吉川英治 「新書太閤記」
...水瓶(みずがめ)の水を柄杓(ひしゃく)からがぶがぶ呑んで...
吉川英治 「新・水滸伝」
...小柄杓(こびしゃく)を持ってもう一度...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...オタマ杓子の脱皮のごとく...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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