...芝と杉菜と申しまする草のみ満々と延びまする」老人が長い朗読を終ったとき...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その前に立つと、私は一瞬のうちに、蓬、萱、野菊、犬蓼、杉菜、露草、すいつぱ――といつたやうな、刈り倒された草の名を珠数つなぎに思ひ浮かべて、それぞれの草の持つてゐる思想を、踏まれても、引きちぎられても、伸びずにはおかないその生命の髄を嗅ぎ知るのみならず、どうかすると、これらの雑草の歯ざはりまで味はひ得たやうな気持がすることがあります...
薄田泣菫 「草の親しみ」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...歯朶(しだ)や杉菜が覗いていた...
森鴎外 「雁」
...杉菜が畠に入ると飛び上るほども農夫が騒ぐのは...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...二杉菜はこのあたりの畠を打つ人たちに...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...また杉菜(すぎな)即ち葉茎(ようけい)を以てするところもあった...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...これも杉菜の方を主にしたのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...杉菜はなるほど適切なしかも佳(よ)い名ではあるが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...その他スギナ 遠江竜川村シギナ 越後粟生島スイナ 陸中種市(たねいち)スギグサ 陸前田代島ツギグサ 岩代伊達郡ツギナ 新潟県一部などが皆杉菜の方言である...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...仮に杉菜という方言が独立に始まったとしても...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...杉菜をオスギといい...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...しこうしてお杉には杉菜...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...たとえば淡路の浦村では杉菜でなくツギナ...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...杉菜の根には鉄分が寄って...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...杉菜(すぎな)の中に静まっている自分の首を覗(のぞ)いて動かなかった...
横光利一 「日輪」
...宿の女中から貰った杉菜や...
横光利一 「旅愁」
...それに彼の手料理の鶏の丸焼と杉菜の煮物...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索