...かの神路山(かみじやま)の杉箸(すぎばし)を割ったばかり...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...短い杉箸を集めていった僕は...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...扉の上の欄間に隠してあった杉箸細工の棒切れをとりだすと...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...杉箸細工の棒切れはもろくも折れて...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...原田が杉箸で腹を切る真似をした...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...杉箸をそのまゝ火箸にしてゐるのも...
田山録弥 「山間の旅舎」
...ベコニアはすっかり枯れて茎だけが折れた杉箸(すぎばし)のようになり...
寺田寅彦 「病室の花」
...杉箸(すぎばし)の先ですくい上げると長く糸のようにつながって...
永井荷風 「妾宅」
...」さうして彼女は杉箸を裂き...
長與善郎 「青銅の基督」
...杉箸(すぎばし)が一本横に貫ぬいて...
夏目漱石 「虞美人草」
...方寸(ほうすん)の杉箸(すぎばし)に交(ま)ぜ繰り返す...
夏目漱石 「虞美人草」
...一本の杉箸(すぎばし)を添えた水飴(みずあめ)の入物が盆の上に載せてあった...
夏目漱石 「道草」
...蕎麦の味を解しない人ほど気の毒な事はない」と云いながら杉箸(すぎばし)をむざと突き込んで出来るだけ多くの分量を二寸ばかりの高さにしゃくい上げた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...杉箸で拵(こさ)へた詰めが除れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...豚の肉や猪(しし)の肉は何の料理にするのでも先ず大片(おおぎれ)を二時間位湯煮て杉箸(すぎばし)がその肉へ楽に透(とお)る時を適度として一旦引上げてそれから煮るとも焼くともしなければならん...
村井弦斎 「食道楽」
...その肉片(にくへん)の大きさによって一時間から二時間も湯煮ると杉箸がスーッと楽に透る...
村井弦斎 「食道楽」
...最初は今いった通り杉箸(すぎばし)の通るまで湯煮(ゆで)てそれを冷却(さま)しておく...
村井弦斎 「食道楽」
...昼餉(ひるげ)に用いた杉箸を地にさして行ったと伝えております...
柳田國男 「日本の伝説」
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蝕まれた 厭倦 惚れて通えば千里も一里
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