...夜るの千朶(せんだ)山房は品詩論画の盛んなる弁難に更けて行った...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...………次イデ耳朶ニモソレヲ感ジタ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...「耳っ朶(たぶ)引っちぎるぞ」とマトヴェイ・サヴィチが呶鳴った...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...格恰のいい耳朶の端が...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...たとい恋人の指先や乳首や耳朶であろうとも...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...耳朶が少し欠けていたり...
豊島与志雄 「慾」
...そして、耳朶を赤くし、全身の血を熱くしながら、月丸が、はっきりと、次をつづけるのを待っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...無理に大きく引伸ばした耳朶(みみたぶ)に黒光りのする椰子殻製の輪をぶら下げ...
中島敦 「環礁」
...麁朶(そだ)の焔(ほのほ)が手(て)ランプに光(ひかり)を添(そ)へて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...一朶の雲が、天窓のような谷の上空に浮べば、狭い谷底はたちまち、日の目を見られぬことになる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...彼女の耳朶は薄かった...
夏目漱石 「明暗」
...のんびりした耳朶(みみたぶ)とを持っている...
長谷川時雨 「市川九女八」
...通りかかりの麁朶を背負つた村びとたちも立ち止つて...
堀辰雄 「匈奴の森など」
...鬢(びん)のかげにふっくらと――動くたびにちらついて見える桜色の耳朶(みみたぶ)などを見おろして...
本庄陸男 「石狩川」
...枝頭万朶の春真盛りなる桜林の裏にこそ出でたれ...
正岡容 「巣鴨菊」
...発為万朶桜...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...耳朶(じだ)温(ぬる)い開帳の鐘の音...
吉川英治 「江戸三国志」
...針で突けば血の吹きそうな耳朶(みみたぶ)をしている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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