...そうしてその後(あと)には徐(おもむろ)に一束四銭の札(ふだ)を打った葱(ねぎ)の山が浮んで来る...
芥川龍之介 「葱」
...たった一つだけあいている改札口へと急いだ...
有島武郎 「或る女」
...正札のついた真新しい湯沸(ゆわかし)を達引(たてひ)いてくれた心意気に対しても...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...一千万円の札たばとひきかえだ...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...又一は札幌農学校在学中シホホロ迄来(きた)り...
関寛 「関牧塲創業記事」
...女中を呼んで疊の上に置いたまゝの五圓札を顎で教へると女中は何とか愛嬌を言つて持つて行く...
高濱虚子 「俳諧師」
...もちろんまだ札幌へ引揚げようという気持も起らず...
橘外男 「生不動」
...もうその方では札附きになつてゐるのだから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...彼女が家にいてさえ一応はそんな返事をするのが癖なのであったが札が取れているのでは...
近松秋江 「狂乱」
...「唯物論研究所事務所」という今でもそのまま掲っている表札である...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...正札が裏返っていた...
豊島与志雄 「金魚」
...なぶられている立札を見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...国は札幌...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...札配りをやり出した雄弁法師が...
吉川英治 「新書太閤記」
...その札を持って奥の客間をさし覗(のぞ)く...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お館は一度、尊公とも会ったことがあると仰せられ、お年ばえや、閲歴(えつれき)なども承って、愈思慕のおもいに駆られ、どうかして一度、会いたいものと念じていた願いかなって――今度の下向(げこう)に、計らずも尊公が、この道を下っているということを――あの塩尻峠に書いておかれた立札で承知したのでござる」「立札で?」「――されば、奈良井の大蔵とかをお待ちになる由を、札に書いて、道ばたの崖へ立てて置かれたであろう」「ああ、あれを御覧になられたのですか」武蔵はふと世の中の皮肉をおぼえた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...九番という木札のついている牢の合鍵をはずして役室を出て行った...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...赤札に自分の運命を賭けているのです...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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