...よくよく僕は卑恐(ひきょう)の本音を出したもんやらしい...
岩野泡鳴 「戦話」
...とう/\本音をはきました...
鈴木三重吉 「蛇つかひ」
...そうなるとまた佐助の言葉がアヤフヤに思えどちらの云うことが本当やらさっぱり訳が分らなくなり困(こう)じ果てたが佐助以外に相手があろうとも考えられず今となってはきまりが悪いのでわざと反対なことを云うのであろうそのうちには本音を吐(は)くであろうともうそれ以上の詮議(せんぎ)は止(や)めて取敢(とりあ)えず身二(みふた)つになるまで有馬へ湯治(とうじ)にやることにした...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...さりとて本音をはくのは恥(は)ずかしかった...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...初めから感じていたことをポツポツ正直に本音を吹き初める...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...八」「?」「お栄の二の腕を見てもらいたかったのだよ」銭形平次は到頭本音を吐きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は決して本音を吐かないから...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「劒の教義」
...今こそ本音を言う時だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...しかもつきつめて訊くと攘夷の事は行い難しとさえ本音を吐いている」「それは事実ですか」誇張もすぎてはいけないという気持で...
山本周五郎 「新潮記」
...今も坐り直したのは足が疲れたのではなく人が本音を吐くときの身構えだったにちがいない...
山本周五郎 「新潮記」
...秀之進は初めて東湖という人の本音を聞いたと思った...
山本周五郎 「新潮記」
...私はいつか貴方から本音をひきだしてみせますよ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――いちども本音を吐いたことがない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...遂にその首都の東京人が地震の打撃に依って本音を吹いた如く...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...勝家も本音をふき...
吉川英治 「新書太閤記」
...世間がそちをきっと憎むと思うが』『御尤でございます』『本音を吐(は)け...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...そして三年目に、本音をはいた...
吉川英治 「源頼朝」
...手におえないようなあばずれ者にも真に人間らしい本音を吐かせる...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
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