...それは殆んど本能的に犯すべからざるものだと云ふ風に考へさゝれるからと答へるより他はない...
伊藤野枝 「貞操に就いての雑感」
...本能的にするのだ...
千家元麿 「自分は見た」
...本能的に防禦でもするように脚を折りまげて...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...そして本能的に眼をおおわせるに充分だ...
谷譲次 「踊る地平線」
...もし自由に放り出しておいたら本能的にキングス・パイランドへ帰るか...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...彼は本能的にその方へ寄ってゆく...
豊島与志雄 「川端柳」
...クリストフは夢想にふけりながら、目当ても定めずに、しかも本能的に、一定の方向へ歩いていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ますます彼女は本能的にオリヴィエの生活を彼から奪い取ろうとした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...本能的に枕元の手筐を見ると...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...本能的に、毒舌家の富岡を、ひどいめにあはせてしまひたいやうな、反抗の気が湧(わ)いた...
林芙美子 「浮雲」
...でも本能的にコプリは信用できない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...奥さんは本能的に知っているのである...
森鴎外 「かのように」
...本能的に食物の栄養価のバランスをとっている...
山本周五郎 「季節のない街」
...呉羽は本能的に飛退(とびの)いて...
夢野久作 「二重心臓」
...ほとんど本能的にすぐ頭を突きぬくものだった――敵の物見(ものみ)が信長の居陣(きょじん)の背後を探りに来たものと...
吉川英治 「新書太閤記」
...密(ひそ)やかに駒を歩ませていた比田帯刀は本能的にうしろを見た...
吉川英治 「新書太閤記」
...「姉ちゃんだ! 姉ちゃんだ! あたいの姉ちゃんだ!」「まア、乙吉も――」と、本能的に、ひしと二人を抱きしめて、見返りお綱、血の気もなく横にそむけた顔をおののかせて、「もう久しい間、家(うち)へもよりつかないこの姉を、よく覚えていておくれだッたね...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...がまた本能的にその好むところを強調する自由を持っている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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