...「生きむと欲する意志」は盲目に本能的に死を怖れてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...犠牲者が本能的に身を退くようにするので...
モリス・ルヴェル Level, Maurice 田中早苗訳 「誰?」
...彫像そつくりの態度をしていながら同時に足場のあぶないのを本能的に知つているようだつた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...本能的に恐れを催させるものだ...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...アリョーシャにはこれが本能的にわかっていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...彼は習慣的というよりも寧ろ本能的に...
豊島与志雄 「香奠」
...それは本能的に私を反撥させるものを持っていた...
豊島与志雄 「常識」
...猫の方が本能的に敏感だということに過ぎないし...
豊島与志雄 「猫先生の弁」
...そして彼女がその徹底した理論を本能的に何気なく云ってのけるのを...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...本能的にすることをした――人間以上のものに助けを願つたのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...孤独な人間はこれまた本能的に孤独な人をかぎわける...
三好十郎 「ゴッホについて」
...仲間で誰一人本能的に同情してゐないものはないから...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...本能的に哀れを感じたらしい...
山本周五郎 「ちゃん」
...本能的に防禦のかたちに振り向けた……つり上った眸子(ひとみ)と...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...暴露して行かなければ本能的に満足が出来なくなっているのだ...
夢野久作 「探偵小説の真使命」
...正行もまた本能的に駈け出しかけた...
吉川英治 「私本太平記」
...本能的に立ち上がった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...本能的には恐ろしい...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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