...本物でない芸術家はあさましいあさましい...
種田山頭火 「一草庵日記」
...自分の眼にもこの人の無頓着ぶりが何となく本物でないように思われた...
寺田寅彦 「海水浴」
...とに角本物でないことは忘れてはならぬ...
戸坂潤 「読書法」
...それでは本物でないというのですか...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...「怒っては困る」「不届ではないか? 上のお眼鏡まで、汚すではないか」右源太が、こういった時、襖を開けて、足早に入って来た一人が「昨日の大作は、本物でないぞ、あいつは、大作の弟子の関良輔という人物じゃ」「ええ?」右源太は、微笑した...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...文学上の作品に現われる自然や人生は、仮令(たと)えば作家が直接に人生に触れ自然に触れて実感し得た所にもせよ、空想で之を再現させるからは、本物でない...
二葉亭四迷 「平凡」
...写し得て真に逼(せま)っても、本物でない...
二葉亭四迷 「平凡」
...それはまだ本物でないか...
三木清 「語られざる哲学」
...従って創作も本物でない...
宮本百合子 「久野さんの死」
...その騒ぎが本物でない限り一切これに関係しない...
夢野久作 「鼻の表現」
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