...その枕(まくら)もとには三鞭酒(シャンペン)のびんが本式に氷の中につけてあって...
有島武郎 「或る女」
...――いよいよ本式に...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...昨今は唯(たゞ)器械的に他人の工場内(こうばない)に働き居り候へども二ヶ年位後には本式に独立してやる考に候...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...それからやがて本式に稲架(はぜ)にかけ並べられる...
高村光太郎 「山の秋」
...抑(そもそ)も余が演劇に本式に関係を持ち出したのはたしか二十四五歳の時...
中里介山 「生前身後の事」
...こちらは本式に構えるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「結構にござんす、それじゃあひとつ、盆ゴザを張って、本式に稽古をつけてごらんに入れやしょう、いいでござんすか」「相手に取って不足ではあるが、拙者が君の向うを張るから、本式に、稽古と思わず勝負のつもりで、一つやってみてくれ給え、つまり、君が丁方となり、拙者が半方となる、では、君が半方を張り、拙者が丁と張るから、一番、委細のところを見せてもらいたい」「ようがす、そのつもりで、手ほどきから御教授を致しましょう」と言って、がんりきは、座を立ち上ると、盆ゴザの中央のところへ、前に言った通り南向きにどっかと坐り込みました...
中里介山 「大菩薩峠」
...本式に学問をしたり真面目に考えを纏(まと)めたりしたって...
夏目漱石 「行人」
...とうとう居眠りを本式に崩して長くなったぎり...
夏目漱石 「坑夫」
...時にはわざわざ枕(まくら)さえ出して本式に昼寝を貪(むさ)ぼる事もあった...
夏目漱石 「こころ」
...そこだけは日本式になっている六畳に腹這いになって...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...どうで、洞海湾の石炭荷役は、若松港が主(おも)じゃけ、仕事師は、若松に住んどらんと、本式にならん...
火野葦平 「花と龍」
...永う本式に聞かんけのう」「おれは...
火野葦平 「花と龍」
...本式に相談するけ...
火野葦平 「花と龍」
...ホテル料理になりますと鳥の肉を玉子の黄身へくるんで一旦ヘットでザット揚げてそれからバターで本式に揚げて新豆位を附合せにします...
村井弦斎 「食道楽」
...しかし本式にせんで略式にすれば先ず鍋の中へ少し水を入れて牡蠣を五分間ばかり煮立てると牡蠣の甘い液(しる)が水へ出る...
村井弦斎 「食道楽」
...本式に臣節をつくさなければならないのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...台所を日本式にするか...
山本周五郎 「季節のない街」
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