...北条屋弥三右衛門(ほうじょうややそうえもん)の本宅です...
芥川龍之介 「報恩記」
...一寸見には妾の八人も置く富豪の御本宅かと思はれた縣廳は...
石川啄木 「葬列」
...本宅のお針も婆さんなら...
泉鏡花 「悪獣篇」
...河野さんの本宅と同郷でしょう...
泉鏡花 「婦系図」
...本宅は人手にわたり...
心猿 「露伴忌」
...予(あらかじ)め本宅の方の掃除から...
大阪圭吉 「花束の虫」
...………」「大久保さんの別荘には全体誰がいるんですね?」「今年は皆さんが御本宅の方へお引き揚げになりまして...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...富士見町は本宅で...
徳田秋声 「縮図」
...あれが本宅?」お増はよほど行ってから...
徳田秋声 「爛」
...うっちゃっておいた本宅の方へ...
徳田秋声 「爛」
...松金の本宅から使いの者が来た...
戸田豊子 「鋳物工場」
...ようやく人が騒ぎ出して火消が駈けつけた時分には、土蔵も、本宅も、大半は焼けて手のつけようがありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...堀留の本宅に置くわけにも行かず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...本宅へ入って下女代りに働いていたんだそうですよ」ガラッ八はすっかりお仲贔屓(びいき)になった様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...事は番町の波崎が本宅前におこりぬ...
一葉 「暗夜」
...なんのこと?」「御本宅でも...
久生十蘭 「肌色の月」
...御本宅へは、爺やを知らせにやりましたから、爺やと一緒に、奥さんが来るかも知れません」「何でそんな惨事を起したのか、おまえ知らんのか」「旦那さんが、手を切るといったからです」「手を切るといったぐらいで、そんなことにもなるまいが」「深いことは知りませんけれど、こちらのおくさんの方は元、神風楼(しんぷうろう)で花魁(おいらん)をしていたのを、旦那様が身うけして、ここへ囲ったのだと伺いました...
吉川英治 「旗岡巡査」
...M――君はその本宅と道路を中にさし向つた別莊の雨戸をあけて...
若山牧水 「樹木とその葉」
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