...一寸火急の用件が出来まして……御主人は御在宅ですか?……え?……お留守?……東京の御本宅の方?……じゃアどなたか御家族の方はいらっしゃいませんか?……なに...
大阪圭吉 「白妖」
...もう夏の始めから東京の本宅へ引挙げていた...
大阪圭吉 「白妖」
...入れ替らせて本宅で使うことにした...
徳田秋声 「足迹」
...富士見町は本宅で...
徳田秋声 「縮図」
...あれが本宅?」お増はよほど行ってから...
徳田秋声 「爛」
...元文二年には本宅を改築...
外村繁 「澪標」
...松金の本宅から使いの者が来た...
戸田豊子 「鋳物工場」
...ようやく人が騒ぎ出して火消が駈けつけた時分には、土蔵も、本宅も、大半は焼けて手のつけようがありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...広い座敷を抜けて本宅の裏庭へ来てみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...橋上と橋下とは彼等にとって本宅と別邸との相違だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...本宅へ入って下女代りに働いていたんだそうですよ」ガラッ八はすっかりお仲贔屓(びいき)になった様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...本宅の手代で久吉というのが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...飛鳥山(あすかやま)の別荘に起臥(おきふ)しされているが、深川の本宅は、思出の多い、彼女の一生の振出しの家である...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...本宅(ほんたく)は三番町(さんばんちやう)の何處(どこ)やらにて表札(へうさつ)を見(み)ればむゝ彼(あ)の人(ひと)の家(うち)かと合點(がてん)のゆくほどの身分(みぶん)...
樋口一葉 「うつせみ」
...自動車の小さな修理工場とガレージのついたランドリュの本宅があって...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...前者は日暮里に本宅があるから一口に道灌山といい...
久生十蘭 「魔都」
...大磯に別莊を有つてゐる松本男爵の東京の本宅に小間使奉公をしてゐるうち...
正宗白鳥 「玉の輿」
...守(かみ)の本宅のほうにも隠して住ませておくことはできたのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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