...勿論屋内には入りきれずに末枯れの庭を埋めた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...末枯れた草が血を浴びて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...足もとには末枯れた春日歯朶や厚い青苔がふかふかとあつたかい...
橋本多佳子 「椎の実」
...朝夕の霜で末枯れはじめたいら草の小径をのぼってゆくと...
宮本百合子 「女靴の跡」
...もう朝夕は霜がおりて末枯れかかったとある叢の中に...
宮本百合子 「金色の口」
...百花園の末枯れた蓮池の畔を歩いていた頃から大分空模様が怪しくなり...
宮本百合子 「九月の或る日」
...そのとくさの一むれの蒼さは末枯れの庭をしつかりと調子を高めてゐた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...末枯れどきのうそ寒さが慄々(ぞくぞく)と肌身に沁みついた...
室生犀星 「三階の家」
...石白く茫々たる磧(かわら)の草も末枯れて茜色に染まり...
室生犀星 「童話」
...末枯れた崖の岸を歩いて行った...
室生犀星 「童話」
...末枯れの下葉をそよがせていたばかりでなく...
室生犀星 「幼年時代」
便利!手書き漢字入力検索