...末広がりにこのクーロアールがすべっている...
辻村伊助 「登山の朝」
...相応な風のあった場合にはほとんどきまって火元を「かなめ」として末広がりに...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...過去と未来には末広がりに朦朧(もうろう)たる不明の笹縁(ささべり)がつきまとってくる...
寺田寅彦 「野球時代」
...前面には湖水が遠く末広がりに開いて...
寺田寅彦 「夢」
...それよりは八が末広がりでよかろう...
豊島与志雄 「庶民生活」
...末広がりに双翼をひろげる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...出来のいい長生糸瓜(ながなりへちま)のように末広がりにポッテリと長くのびている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...扇のように末広がりに...
本庄陸男 「石狩川」
...末広がりになった一族であったから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...末広がりに広がり下った野の末には足柄箱根の連山が垣をなしてうす青く見渡された...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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