...恰(あたか)も父母(ふぼ)未生前(みしやうぜん)より小説や戯曲に通じてゐたやうに滔滔(たうたう)...
芥川龍之介 「変遷その他」
...また「天と地の未生以前に存在した渾沌たる組成のある物」...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...父母未生(みしょう)以前本来面目というのがあるが...
高浜虚子 「俳句への道」
...未生(みしょう)前とでもいいますか...
田中英光 「オリンポスの果実」
...薄端(うすばた)に未生(みしょう)流らしい矯(た)め方をした葉蘭(はらん)が活(い)けてある床の間を向いて跪(ひざまず)き...
谷崎潤一郎 「細雪」
...もし科学上の事実や方則は人間未生以前から存していて...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
......
中島敦 「和歌でない歌」
...未生以前の記憶をよび起そうと努力するような...
中谷宇吉郎 「湯川秀樹さんのこと」
...やはり父母未生(ふもみしょう)以前に受けた記憶と情緒(じょうしょ)が...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...それを一つ考えて見たら善(よ)かろう」宗助には父母未生以前という意味がよく分らなかったが...
夏目漱石 「門」
...また父母未生(ふぼみしょう)以前(いぜん)と云う稀有(けう)な問題を眼の前に据(す)えて...
夏目漱石 「門」
...そうして父母未生以前と...
夏目漱石 「門」
...未生(みしょう)前からの約束でな...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...……もつと快活で元氣のよかつた昔の事が未生前(みしやうぜん)の事件のやうに心に浮んだ...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...夜の来た硝子の窓には背に燈火を負う私の姿が万年筆の金冠のみを燦然と閃かせ未生の夢に包まれたようにくろく 静かに 写って居る...
宮本百合子 「海辺小曲(一九二三年二月――)」
...未生以前よりこの耀やかしい地上に生れて来なければならぬ因縁が...
室生犀星 「愛の詩集」
...美醜未生のものであるとするなら...
柳宗悦 「民藝四十年」
...父母未生前などといふ重寶な語をもつてゐるが...
吉川英治 「折々の記」
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