...それも無論未熟な腕でやる事になるのだが...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...自分の未熟なのに呆れ...
種田山頭火 「其中日記」
...またこれに反して勢いのいいのは日ごとの変化があまりにはげしくて未熟なものの手に合わなかった...
寺田寅彦 「写生紀行」
...之によるとロマンティシズムとはリアリズムに先行する文学の発達の未熟な段階だというのであり...
戸坂潤 「思想としての文学」
...その山水は日本画としても西洋画としても共にその技巧の甚しく未熟なるにかかはらず何となく風韻に富み感情の洒脱なる所あるが故なり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...やり方は未熟な自己流ですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の思想が元来くだらない未熟な借物であって...
中島敦 「光と風と夢」
...また自分の未熟なところを発表するようだが...
夏目漱石 「坑夫」
...未熟な私は双方の学校を懸持(かけもち)しようなどという慾張根性(よくばりこんじょう)は更(さら)になかったにかかわらず...
夏目漱石 「私の個人主義」
...未熟ながら文化の小中心も出來た...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...未熟な少女心とは云へ見当違ひもひどかつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...……これらの未熟な佛蘭西語で書かれた即興詩だけではこの大いなる詩人の全貌が窺へないことは云ふを俟たない...
堀辰雄 「ノオト」
...五私が未熟な落語家時代...
正岡容 「落語家温泉録」
...いわんやそれが私という未熟な駄寿司たるにおいておや...
正岡容 「わが寄席青春録」
...――まだ未熟なんだな...
山本周五郎 「花も刀も」
...自分をまだ未熟な一凡人として...
吉川英治 「大岡越前」
...それらが慎重だが異様かつ未熟な手つきで解剖された一人の人間と一頭の犬であると推測するのに大した時間は必要なかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...芸の未熟な不器用だった事も...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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