...(彼はじつに未熟な騎手だった)腰をすえるのにひとかたならぬ苦労をし...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...未熟な作家の一人なる私の考へが...
有島武郎 「水野仙子氏の作品について」
...自分の書いた、未熟な、幼稚なもの――それを金に代へると云ふ事は、考へる程空おそろしい気がした...
伊藤野枝 「惑ひ」
...未熟な私は、その脚が豊かにたたえている魅力的要素の数々をなんとしたら伝えられるだろうといたずらに焦(あせ)るばかりで、簡潔的確の表現を見出せないのだ...
高見順 「如何なる星の下に」
...人間はどうかすると未熟な科学の付け焼き刃の価値を過信して...
寺田寅彦 「沓掛より」
...最後に私はこの一編の未熟な解説が...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...未熟な事は忘れて...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...地上的な苦しみや悩みを消していただくために神を信ずるのは未熟な信仰である...
永井隆 「この子を残して」
...相ひ變らず昔の未熟なままであり...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...僕は利男の兄です……パアトナーが未熟なもんだから...
久生十蘭 「一の倉沢」
...未熟な節廻(ふしまわ)しではあるが...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ダンテは「未熟なるもののパンは苦(にが)く...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...実にこの唄はまるで未熟なお稽古(けいこ)娘が口ずさんでいるようで...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...下級武士たちの権力に未熟な産業資本が結合したもので...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...「筑前如きまだ未熟な将を中国攻略という大任に...
吉川英治 「黒田如水」
...未熟な若い沙弥のそれとは違うが...
吉川英治 「親鸞」
...御仏がではない――つまり自分たちの修行が未熟なためだ...
吉川英治 「親鸞」
...そういう未熟な――まだ出来あがっていない自分を押しすすめて行って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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