...それを未然に惧(おそ)れた...
芥川龍之介 「煙管」
...事を未然に防いだといふ意味に於て特に然うで有る...
石川啄木 「所謂今度の事」
...未然に自決してしまひたい...
小穴隆一 「二つの繪」
...またたびたびこの戦いを繰返すという如き事を未然に防ぐのは...
大隈重信 「東亜の平和を論ず」
...悪だくみをいだく者を未然にいましめ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...未然に制止しただけだとサヴィニは言っている...
久生十蘭 「海難記」
...日本軍との衝突を未然に防いで終った...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...事は未然に防がれると同時に...
宮本百合子 「偶感一語」
...その陰謀を未然に防ぎ...
山本周五郎 「風流太平記」
...事を未然に防ごうということになった」「すると貴方は」十左衛門がぐいと顔をあげ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...事を荒立てず「未然に防ごう」という方針をとった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...我々はお家の禍を未然に防ぐのだ...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...松平家の禍いを未然に防がなければなるまいと思い詰めているのである...
吉川英治 「剣難女難」
...大颱風(だいたいふう)を知らせる冷風が、そよめきだしてきた程度にすぎますまい」「ゆえに、真の賢人を求め、万民の災害を、未然に防ぐこと、或いは、最小最短になすべく努めることを以て、劉備は自分の使命なりと信じているわけですが」「善い哉(かな)、理想は...
吉川英治 「三国志」
...わが身へくる禍いと重耳は未然に知りましたから...
吉川英治 「三国志」
...未然に知っているということのいかに空怖(そらおそ)ろしきものであるかを...
吉川英治 「新書太閤記」
...未然によい思慮を施す智嚢(ちのう)はないか」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...「大事――未然に洩れては...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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