...それで萬一今度の樣な事を未然に防ぐことが出來なかつたなら...
石川啄木 「所謂今度の事」
...こういう禍(わざわい)を未然に禦(ふせ)ぐ事が出来たに相違ないが...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...図(はか)らずも一大事の密書を手に入れて則重の身にかゝる禍(わざわい)を未然に防ぎ得たのを喜び...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...事を未然に防ぐことも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...未然に制止しただけだとサヴィニは言っている...
久生十蘭 「海難記」
...されば今日この禍を未然に防ぐは...
福沢諭吉 「学問の独立」
...大火災を未然に防いだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...大爆発を未然に防ぐことが出来るだろうと考えた...
武者金吉 「地震なまず」
...ときどき両方の間に生じがちな障害を未然にとり除いたのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その陰謀を未然に防ぎ...
山本周五郎 「風流太平記」
...そして、長い人生のあひだに、いつか禍根となるべき自分の短所を、未然に、矯正することができるとおもふ...
吉川英治 「折々の記」
...城内に私闘が起って、自壊の兆(きざ)しがみえたから、未然に防いで、暫時守備の任に当っていたまでである」と、言い訳した...
吉川英治 「三国志」
...わが身へくる禍いと重耳は未然に知りましたから...
吉川英治 「三国志」
...その可能性は濃くなります」「それは未然に警戒を要する」「ですから――何よりもそれが当面の急です...
吉川英治 「三国志」
...二度まで計って二度まで未然にやぶれ去るとは」曹操は...
吉川英治 「三国志」
...「かの上人ならば」と、禅閤は、一縷(いちる)の望みを抱いて、今の大きな危機を、自分の信念と誠意をもって、未然に、打開できれば、それはただ吉水の門派や一箇の法然の幸いであるばかりでなく、社会不安の一掃であり、また、一般の法燈のためにもよろこぶことだと信じていた...
吉川英治 「親鸞」
...「大事――未然に洩れては...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...……とかく未然に事の破れるのはいつも金からだからの」「それも考えておりますから...
吉川英治 「宮本武蔵」
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