...それは遠い遠い木魂(こだま)のようにうつろにかすかに響いては消えて行くばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...その雷の響が凄じく附近の山やまに木魂を返した...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...山へも木魂(こだま)して響き渡った...
直木三十五 「南国太平記」
...山肌に木魂して「ええいっ」小太郎の腰が...
直木三十五 「南国太平記」
...それが木魂(こだま)するやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...天龍谿谷に木魂して...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...あたりに木魂(こだま)した声を遠く聞いて...
本庄陸男 「石狩川」
...それから「木魂(こだま)」という...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...森の木魂は何と答えるでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...現にウラルの或る地方では「木魂(すだま)に呼びかけられると三年経(た)たぬうちに死ぬ」という伝説が固く信じられている位であるが...
夢野久作 「木魂」
...市に住む木魂木魂(こだま)は声の霊...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...さびしい木魂(こだま)がかえってくるだけで...
吉川英治 「神州天馬侠」
...唐(から)の孫武陸子(そんぶりくし)の兵法にもない胡蝶(こちょう)の陣(じん)! あれは咲耶子(さくやこ)が野武士(のぶし)で馴(な)らした得意(とくい)ふしぎな陣法(じんぽう)ですよ」地蔵行者(じぞうぎょうじゃ)の変(かわ)った旅(たび)一木魂(こだま)! 木魂!鉄砲(てっぽう)木魂...
吉川英治 「神州天馬侠」
...峰(みね)谷々(たにだに)の木魂(こだま)がひびき返(かえ)ってきたあとから...
吉川英治 「神州天馬侠」
...木魂(こだま)のように...
吉川英治 「親鸞」
...木魂返(こだまがえ)しに向うからも...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...氷柱(つらら)の林からひびく木魂(こだま)のように...
吉川英治 「八寒道中」
...木魂(こだま)を呼びたてる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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