...それは遠い遠い木魂(こだま)のようにうつろにかすかに響いては消えて行くばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...ここの丘に木魂(こだま)して...
海野十三 「地球盗難」
...木魂(こだま)しただけで弾丸の飛ぶ筋が見えなかった...
直木三十五 「近藤勇と科学」
...あと四人を殺した言ひわけは立たぬぞ」平次の聲は森に木魂(こだま)して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...うしろから木魂(こだま)して注意して来た...
本庄陸男 「石狩川」
...青年たちの胸に木魂(こだま)する声は何であろうか...
宮本百合子 「現実の必要」
...それから「木魂(こだま)」という...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それは木魂でした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...森の木魂は何と答えるでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それが我々のきくあの木魂(こだま)の主であると言う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...森閑とした大理石の間に木魂(こだま)を響かせつつころころと聞えて来ると...
横光利一 「上海」
...木魂(こだま)をしてひびく呼子笛(よびこ)につれて...
吉川英治 「江戸三国志」
...「なに意趣あって足蹴(あしげ)にしやッた! 御身は一体何者じゃッ」と木魂(こだま)するほど...
吉川英治 「剣難女難」
...さびしい木魂(こだま)がかえってくるだけで...
吉川英治 「神州天馬侠」
...唐(から)の孫武陸子(そんぶりくし)の兵法にもない胡蝶(こちょう)の陣(じん)! あれは咲耶子(さくやこ)が野武士(のぶし)で馴(な)らした得意(とくい)ふしぎな陣法(じんぽう)ですよ」地蔵行者(じぞうぎょうじゃ)の変(かわ)った旅(たび)一木魂(こだま)! 木魂!鉄砲(てっぽう)木魂...
吉川英治 「神州天馬侠」
...木魂(こだま)にひびいて...
吉川英治 「新書太閤記」
...木魂返(こだまがえ)しに向うからも...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...木魂(こだま)一――遠く遠く...
吉川英治 「宮本武蔵」
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