...当時の国士的記者気質(かたぎ)から月給なぞは問題としないで天下の木鐸(ぼくたく)の天職を楽(たのし)んでいた...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...人生の説明者たり群集の木鐸たる文人はヨリ以上冷静なる態度を持してヨリ以上深酷に直ちに人間の肺腑に蝕い入って...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...それ故に同じ操觚(そうこ)でも天下の木鐸(ぼくたく)としての新聞記者を希望して...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...新聞というものは社会の木鐸といわれてきた通り...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...改進の木鐸(ぼくたく)をもって任ずる人にしてなお旧日本のために支配せらるるものあるはなんぞや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...また勤王の木鐸(ぼくたく)となる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...世論の機関――「社会の木鐸」其の他――だと自負するのに無理はないが...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...新聞紙は「社会の木鐸」であるそうである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...儒教を基礎となした江戸時代の文化は滅びた後まで国民の木鐸となつた...
永井壮吉 「冬日の窓」
...「一小国に限定されない・一時代に限られない・天下万代の木鐸(ぼくたく)」としての使命に目覚めかけて来た・かなり積極的な命なりである...
中島敦 「弟子」
...木鐸が鳴つて間もなくお午が運ばれるのだ...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...元来学者というものは物識りと相場が極って居り社会の木鐸とならねばならぬものだが...
牧野富太郎 「植物記」
...社會の木鐸だなどとは考へてゐないが...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...論説を書いた人々は社会の木鐸であるというその時分愛好された表現そのままの責任と同時に矜持もあったことだと思う...
宮本百合子 「明日への新聞」
...木鐸としての誇りある執筆者の立場から...
宮本百合子 「明日への新聞」
...同時に木鐸たる記者に...
宮本百合子 「明日への新聞」
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