...其周匝(まはり)には粗末な木柵がらしてあつた...
石川啄木 「散文詩」
...二町許りも構内の木柵に添うて行くと...
石川啄木 「鳥影」
...木柵を潜り抜けたりして先生に叱られる事は人並であつたけれど...
石川啄木 「二筋の血」
...木柵があつて南海鉄道のレールが走つてゐ...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...めりめりと木柵を引倒す音が立つた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...逗子養神亭から見た向う岸の低い木柵に凭(もた)れている若い女の後姿のスケッチがある...
寺田寅彦 「海水浴」
...それで勘定場近くの便所の口へ出て低い木柵越しに外を見ると...
寺田寅彦 「震災日記より」
...私は二条駅の木柵に凭り...
外村繁 「澪標」
...注連(しめ)の張った杉の大木にめぐらした木柵...
中里介山 「大菩薩峠」
...後園に通じる木柵と冠木門(かぶきもん)もしゃれたものであり...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...ぐつと木柵に凭れるやうにして...
林芙美子 「瀑布」
...大きい手で木柵を掴んで体を支へた...
林芙美子 「瀑布」
...目もはるかな荘園に続く大きな木柵(もくさく)をあけて...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ところによっては野原のようにだだっぴろい通りと涯(はて)しもない木柵(もくさく)の間にぽつんぽつんと立っており...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...木柵を飛び越えて遠くへ疾走してゆくのでありました...
三好達治 「測量船拾遺」
...十三本郷の追分を第一高等学校の木柵(もくさく)に沿うて東へ折れ...
森鴎外 「細木香以」
...厳重な陣屋門(じんやもん)と言ってもいい材木屋の木柵(もくさく)...
吉川英治 「江戸三国志」
...木柵(もくさく)などの構築に当っていた馬岱(ばたい)は...
吉川英治 「三国志」
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