...静かに私たちを目がけて木柵のきわに歩みよってきた...
有島武郎 「フランセスの顔」
......
石川啄木 「一握の砂」
...幾百本と数知れぬ木柵の頭(かしら)が並んで居る...
石川啄木 「葬列」
...木柵があつて南海鉄道のレールが走つてゐ...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...破れた木柵(もくさく)...
寺田寅彦 「路傍の草」
...私は二条駅の木柵に凭り...
外村繁 「澪標」
...木柵の前まで来ると...
直木三十五 「南国太平記」
...ある日のこと私が後ろから帯をつかまへられながら木柵につかまつて川のはうを見てたら水のうへを白い鳥が行きつもどりつ魚を漁(あさ)つてゐた...
中勘助 「銀の匙」
...または木柵(もくさく)のような脆(もろ)さを思わせるなど種種様様の味と感じを与える...
中勘助 「独り碁」
...注連(しめ)の張った杉の大木にめぐらした木柵...
中里介山 「大菩薩峠」
...低い線路添いの木柵に凭れて...
林芙美子 「落合町山川記」
...直吉は暫く木柵に凭れて...
林芙美子 「瀑布」
...黄いろい木柵に凭れて...
林芙美子 「瀑布」
...「奴も腹這いになって、障害物のない所で見張ってやがるんだな」安岡は、自分自身にさえ気取(けど)られないように、木柵に沿うて、グラウンドの塵(ちり)一本さえ、その薄闇(うすやみ)の中に見失うまいとするようにして進んだ...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...稍離れた処を見るとユキ子が森の肩に腕をのせて木柵に凭つてゐた...
牧野信一 「競馬の日」
...木柵を飛び越えて遠くへ疾走してゆくのでありました...
三好達治 「測量船拾遺」
...木柵(もくさく)などの構築に当っていた馬岱(ばたい)は...
吉川英治 「三国志」
...どうッ――と退(ひ)くやいな再び新手の勢が木柵(もくさく)へ迫って来た...
吉川英治 「新書太閤記」
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