...組み立て細工(ざいく)の木枕(きまくら)をして(これはここの名産です...
芥川龍之介 「手紙」
...わざと熟睡の境に入ることが出来ないやうに木枕をして寝て居た...
飯田蛇笏 「秋風」
...かすかな夕明りに初めて見るせんべい蒲団や木枕や...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...伯母さんは水で頭を冷してくれて「えらかつた えらかつた」と木枕の抽匣から肉桂棒を出してくれたし...
中勘助 「銀の匙」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...中で木枕に頭を當てゝ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...木枕に頭をふせているとくるわの二時の拍子木がカチカチ鳴っていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...楽書きだらけの汽船の待合所の二階に、木枕を借りて、つっぷしていると、波止場に船が着いたのか、ヴォ! ヴォ! 汽笛の音、人の辷り降りの雑音が、フッと悲しく胸に聞えた...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...木枕の夢深きここの定連たちは忽ちその夢を破られたことだらうと云ふ...
正岡容 「大正東京錦絵」
...木枕に惟然泣く夜の長さかな翁は腹痛みて終夜眠り給はざりしとて暁に余を呼び醒まし若人をゆり起したる夜長かな 鳴雪など戯れ給ふ...
正岡子規 「日光の紅葉」
...Y君の今やっている所は膝関節の裏面なので上着を脱いで手術衣をつけ屍体を抱えて横向にし足がピンと張るように下腹部の下へ木枕をあてた...
森於菟 「屍体異変」
...木枕のきしみに、あの、妖冶(ようや)な顔を仰向(あおむ)けにしたままのそら寝入り……...
吉川英治 「江戸三国志」
...そばには木枕がころがッていますから...
吉川英治 「江戸三国志」
...席上に残せる木枕をみるに...
吉川英治 「江戸三国志」
...横になるまでは、眠くって眠くって堪らなかったが、木枕を、首にあてると、ぴーんと妙に、神経は冴え返って、「ええ、また今夜も」と、寝返りを打った...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...乗合が木枕をつけて寝入った頃に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...木枕に顔押しつけて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...木枕を貸してあげましただ」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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