...茨などの灌木の間を縫うて行くことは...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...樹木の間をうろついてる化け物の姿がはっきり見えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...木の間へ一寸隠れて...
直木三十五 「南国太平記」
...行手(ゆくて)の右側に神社の屋根が樹木の間に見え...
永井荷風 「寺じまの記」
...さっさと松の木の間へ姿を隠してしまったから...
中里介山 「大菩薩峠」
...一夜きり/″\すをきく石炭の屑捨つるみちの草村に秋はまだきの螽なくきり/″\すきかまく暫し臀据ゑて暮れきとばかり草もぬくめりきり/″\すきこゆる夜の月見草おぼつかなくも只ほのかなり白銀の鍼打つごとききり/″\す幾夜はへなば涼しかるらむ月見草けぶるが如くにほへれば松の木の間に月缺けて低し八月一日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...細野の部落が落木の間から見おろされる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...殊に樹木の間から見下す油壺の風景は素晴らしかった...
西尾正 「墓場」
...それは大きな材木の間に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...月影も透かさぬほど密々と幹を迫(せ)りあった森の木の間から...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...人夫三人下手の木の間より登場...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...木の間から灯がちらちらと見えてくる...
堀辰雄 「かげろうの日記」
......
槇村浩 「青春」
...河原のねむの木の間をまるで徒競走のように走って...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...きみは恐ろしい金魚だ、木の間をつたい、木の下におりて行ったが、いまでも本当の事だとはおもえないくらいだ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...材木の間を通って最前の男と女が話していた処へ来てシャガンだ...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...昨夜遅く舞坂の停車場から東海道の松並木の間を...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...松の木の間を彼方へ歩いておられたのである...
吉川英治 「私本太平記」
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