...或る木の葉は帽子にあたる...
石川欣一 「可愛い山」
...――道に落ちた木の葉がゆるくさら/\と風にころがつてゐる音がするばかりだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...嘴(くちばし)は木の葉の群をささやいて海の鳥はけむりを焚いてゐる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...一方の側には何の活気もみとめられない堤を見――太陽は最初は片側だけに作用するので――もう一方の側にはたった一時間で創りあげられたこの豊麗な木の葉模様を見るとき...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...紅葉は木の葉の凋落(ちょうらく)する前の一現象であって...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...然し軸は魚にも木の葉にも何にでも存在する...
高村光太郎 「回想録」
...木の葉をはき集めるのに使う...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...風に吹き飛ばされる木の葉のようにして出て行った...
豊島与志雄 「同胞」
...ようやく木の葉のそよぎから聞き分け得るくらいのささやくような低い声だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...更に木の葉が地上の一隅に聚合して居るのを見出しては執念く掻き亂して居る...
長塚節 「教師」
...もう草木の葉に白く風が吹いて渡る...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...小判と見せて、実は木の葉...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「歐羅巴から吹く爽やかな風は猶も清々(すが/\)しく洗はれた木の葉の間に囁いて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...秋山の木の葉を見ては...
正岡子規 「萬葉集を讀む」
...以前はこの際にイボタの木の葉を以て...
柳田国男 「年中行事覚書」
...この森の木の葉は初毛のように細かく柔いので...
横光利一 「旅愁」
...木の葉を降りこぼしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...木の葉の嵐もうよほど前から...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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