...船のおののきとも自分のおののきとも知れぬ震動が葉子の五体を木の葉のようにもてあそんだ...
有島武郎 「或る女」
...大抵木の葉に盛って捧げられる風習がある...
淡島寒月 「梵雲庵漫録」
...強い風が吹いてくると、木の葉は、くるくると舞いあがりました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「みにくいアヒルの子」
...木の葉が、一枚、また一枚と、散っています...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪の女王」
...一本の立ち木の葉は落ちて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...恰(あたか)も流れる木の葉が渦巻の近くへきて...
海野十三 「宇宙尖兵」
...――水に浸った木の葉や腐った木の幹の臭いが...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...たゞ其木の葉の尖から落ちた雫が點々と其上に少しの痕をとゞめてゐるばかりである...
高濱虚子 「俳諧師」
...和歌をみますると大概時雨が降ったために木の葉が染まって赤くなる...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...(六日)・おのれにこもる木の実うれてくる・木の葉ひかる雲が秋になりきつた・ゆふ闇はたへがたうして蕎麦の花・明日のあてはない松虫鈴虫・ゆふ焼のうつくしくおもふことなく・秋の夜の鐘のいつまでも鳴る・陽だまりを虫がころげる・青空のした播いて芽生えた・たゞに鳴きしきる虫の一ぴき十月七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...おおいかぶさった木の葉裏(はうら)が明るく照らされたり消えたりした...
田山花袋 「田舎教師」
...それに、だんだん寒くなつて、木の葉が落ちて、池がよごれるので、それも、すくひ取らねばなりません...
豊島与志雄 「ふしぎな池」
...それから来る知力の震えは木の葉のそよぎにも似ている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...木の葉は動かない...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...みどりの木の葉にかくれて見えない...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...サーッと一陣の怪風に吹き起こられてきた木の葉の精かなにかのように...
正岡容 「寄席」
...そしてたちまちあの木の葉をかぶせた杭あとに来たのです...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...猿は気の毒にも木の葉の蔭で隠れおほせた積りでゐたのだ...
ジユウル・クラルテエ Jules Clarete 森林太郎訳 「猿」
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