...雑木原の木の芽に変つたのである...
芥川龍之介 「庭」
...ものの芽のあらはれ出でし大事かな昭和二年三月斯(か)く翳(かざ)す春雨傘(はるさめがさ)か昔人(むかしびと)春山の名もをかしさや鷹(たか)ヶ峰(みね)一片の落花見送る静(しずか)かな原(くぬぎはら)ささやく如く木の芽かな昭和二年四月 京都滞在...
高浜虚子 「五百句」
...木の芽はほんたうに美しい...
種田山頭火 「行乞記」
...・こゝからがうちの山といふ木の芽石に蝶が...
種田山頭火 「其中日記」
......
種田山頭火 「其中日記」
...・やたらに咲いててふてふにてふてふ便所の窓まで芽ぶいたか・雑草にうづもれてひとつやのひとり・雑草ばかりで花見の唄のきこえるところ・花のよな木の芽ゆれつつ暮れる家春の夜を落ちたる音の虫・気ままに伸んで香のたかい花つけて・あれは木蓮の白いゆふざれがきた(改作)かめば少年の日のなつめの実よ(追加)遠く花見のさわぎを聞いてゐる四月十一日日本晴...
種田山頭火 「其中日記」
...改作追加・藪かげほのと藪蘭の花かな・いつもつながれて吠えるほかない犬です・木の芽草の芽いそがしい旅の雨ふる・からりと晴れて枯木なんぼでもひろへるよ(朝)・もう秋風の...
種田山頭火 「其中日記」
...・藪かげ藪蘭の咲いて春風・空へ積みあげる曇り・雨が風となり風のながるゝを・水音ちかくとほく晴れてくる木の芽・みんな咲いてゐる葱もたんぽぽも・なんでもかんでも拾うてあるく蛙なく(鮮人屑ひろひ)・もう葉ざくらとなり機関車のけむり・うどん一杯...
種田山頭火 「其中日記」
...木の芽草の芽のうつくしさ...
種田山頭火 「其中日記」
......
種田山頭火 「草木塔」
...・どこかに月あかりの木の芽匂ふなり・旅もなぐさまないこゝろ持ちあるく五月三日丘の家はしづかである...
種田山頭火 「旅日記」
...うらの藪のなかへ入りてみるにの木の芽いやながにもえ出でたり...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...鬼がら焼と木の芽田楽...
正岡容 「寄席」
...(色彩に関する例を挙ぐれば春の木の芽の色を樹によって染め分けたるがごとき...
正岡子規 「俳人蕪村」
...いかに「たらの木の芽」だからといっても...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...それは木の芽草の芽が浮き出させてくるのかも知れない...
室生犀星 「庭をつくる人」
...とりどりの木の芽が萌え...
若山牧水 「樹木とその葉」
...既に早やうす茜色に気色ばんだ木の芽が丸みを見せて萌えかけているのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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