...三十八 復讐それは木の芽の中にある或ホテルの露台だつた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...たね子はこう云う夜(よる)の中に何か木の芽の匂(にお)うのを感じ...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...夜間出でて草木の芽などを食す...
海野十三 「獏鸚」
...手当り次第に木の芽だの根だのを食っていたのだそうだが...
大杉栄 「獄中記」
...それは木の芽とわずかな水で生きている...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...・こゝからがうちの山といふ木の芽石に蝶が...
種田山頭火 「其中日記」
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種田山頭火 「其中日記」
...・やたらに咲いててふてふにてふてふ便所の窓まで芽ぶいたか・雑草にうづもれてひとつやのひとり・雑草ばかりで花見の唄のきこえるところ・花のよな木の芽ゆれつつ暮れる家春の夜を落ちたる音の虫・気ままに伸んで香のたかい花つけて・あれは木蓮の白いゆふざれがきた(改作)かめば少年の日のなつめの実よ(追加)遠く花見のさわぎを聞いてゐる四月十一日日本晴...
種田山頭火 「其中日記」
...咲かない馬酔木の芽のうつくしさ平山から瀬尻へ...
種田山頭火 「旅日記」
...それがことしの草木の芽立つと同時に強い力で復活した...
寺田寅彦 「自画像」
...思へば年ごとの春に萌えだす木の芽は年ごとにあらたに我らを驚かすべきであつたであらう...
中勘助 「銀の匙」
...うらの藪のなかへ入りてみるにの木の芽いやながにもえ出でたり...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...八」平次は相変らず驚く様子もなく植木の芽から眼を外(そ)らそうともしません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この祭いつも卯の花くだしにて鶯(うぐいす)も老て根岸の祭かな修復成る神杉若葉藤の花引き出だす幣(ぬさ)に牡丹の飾り花車(だし)筍(たけのこ)に木の芽をあへて祝ひかな歯が抜けて筍堅く烏賊(いか)こはし不消化な料理を夏の祭かな氏祭(うじまつり)これより根岸蚊(か)の多き(五月十八日)十○前にもいふた南岳(なんがく)文鳳(ぶんぽう)二人の『手競画譜』の絵について二人の優劣を判じて置いたところが...
正岡子規 「病牀六尺」
...何か木の芽でも育つのを見守るように心や官能の生長を自分に味うことが出来たであろうか...
「一本の花」
...竹の子の木の芽(め)あえ...
吉川英治 「江戸三国志」
...草木の芽も出まじと思わるるほど...
吉川英治 「新書太閤記」
...例の鹿の群に木の芽立を荒らされるを恐れて殆んどこの木ばかりが植えてある奈良の春日神社の公園にかなりの老木があったと覚えていたが...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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