...そういう木々は、くきや葉を、しょっちゅうゆり動かすので、木の実は、金のようにかがやき、花は、燃えるほのおのようにきらめきました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人魚の姫」
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伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...後から糊で貼り着けたらしい小さな小豆を砕いた様な木の実だが...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...しょっちゅう木の実を取って来てくれました...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...いささかの木の実を大きな葉へのせて...
谷譲次 「踊る地平線」
...わかれて春の夜の長い橋で木の実すつかり小鳥に食べられて木の芽・こんやはこゝで涸れてゐる水三月廿三日おくれて九時ちかくなつて宇品着...
種田山頭火 「其中日記」
...・みごもつてよろめいてこほろぎのいのち・日向ぼつこはなごやかな木の葉ちつてくる・ゆふかぜのお地蔵さまのおててに木の実・日かげいつか月かげとなり木かげ空が風が秋ふかうなる変電所の直角形(改作)十月十八日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...裁判所の桜若葉がうつくしくてすつかり葉桜となり別れるバスのとまつたところが刑務所の若葉八ツ手若葉のひつそりとして・お留守らしい青木の実の二つ三つ(みどりさんを訪ねて)雲かげもない日のあなたを訪ねて来た・藤棚の下いつせいにおべんたうをひらいて(紫雲藤...
種田山頭火 「旅日記」
...大きな木の実のやうな鈴を鳴らしたりしてよく遊んだ...
中勘助 「銀の匙」
...騙されるのだと思つたが怖いから素直に手を出したら赤い木の実を二つ三つ手のひらへのせてくれた...
中勘助 「銀の匙」
...木の実をとりたがる里の子供らが...
中里介山 「大菩薩峠」
...聖書にて智恵の木の実と読みたりし木の実食らひて智恵を失ふ聖書にある智恵の木の実とは何であるか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...そしてしなった木の実の如く彼等をぶらぶらとゆり動かす風はその枝よりもなお強かった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「女王スカァアの笑い」
...そんなのにヒョロ子は千切った木の実を遣りながら...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...それからはんの木の実も見附かりました...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...独逸風(どいつふう)にしますと白ソースの中へケッバスといって小さい木の実とホンの少(すこし)の酢を加えますが...
村井弦斎 「食道楽」
...」女は木の実でも埋めたのを覗き込むように...
室生犀星 「童子」
...彼を招き寄せるには赤い木の実に限ると考え出した...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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