...あとには、まっ黒こげの枝(えだ)に、焼けた木の実が、ぶらさがっているばかりでした...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「わるい王さま(伝説)」
...この夜もやはり署長のおる座敷へバラバラと二回ほど木の実を降らしたが...
井上円了 「おばけの正体」
...火食を知らぬ生肉を啖(くら)い自然のままの木の実の味しか知らぬこの少年には...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...○熟柿――木の実のあまさは自然のあまさだ...
種田山頭火 「其中日記」
...柿は日本家庭的なものを持つ木の実である...
種田山頭火 「其中日記」
...裁判所の桜若葉がうつくしくてすつかり葉桜となり別れるバスのとまつたところが刑務所の若葉八ツ手若葉のひつそりとして・お留守らしい青木の実の二つ三つ(みどりさんを訪ねて)雲かげもない日のあなたを訪ねて来た・藤棚の下いつせいにおべんたうをひらいて(紫雲藤...
種田山頭火 「旅日記」
...おりおり思いだしたように落ちる木の実の音...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...春になって雪のとけたあとをみると木の実草の実の種子が敷きつめたようになってるという...
中勘助 「島守」
...「かたな? かたなみたいなものを」木の実だと思つて拾つたのがやつぱりからにすぎなかつた時の様に新次は感じた...
新美南吉 「鍛冶屋の子」
...最も重要な食品は、種々の穀物、特に米、果物、野菜、木の実、生姜、ニンニク、塩、水(雨水が最良)、乳、油、バター、蜂蜜、サトウキビ...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...バナナという木の実...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...自分は木の実を千切ったり...
夢野久作 「猿小僧」
...彼等は木の実拾いに出かけることになっていたので...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...ああ、あわれ大洋に船行かするはおもしろや妻はほほえみ子等はよろこび笑う大船の青き海にこぎいづる時――あわれあわれされど子等は笑わじ狼の来るとき妻はほほえまじさむき冬の日夏の日の船人らふたたび帰らんや、あわれああ、あわれ彼等ふたたびは帰ることあらじ髪黄なるひとびと大洋を越えてきたる彼等は野の林檎か、青き樹の枝に揺るる風にゆれて鴉に眼をついばますああ、あわれそを見るは女王スカァアのよろこび大石のほとりの樹の上に生るよき木の実を見たまう長き、まだらの木の実、黄いろき根にひかれ風にゆらぐ人の子の如く彼等はむなしき空に足をおどらすああ、ああ、あわれメエヴがうたい止めた時、其処にいる一同は剣と槍を鳴らし、かがやく松明を夜のなかに揺り動かしてうたい合せた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「女王スカァアの笑い」
...星は樹々のいただきから上の方に風に吹きまくられた木の実のように見えた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...それからはんの木の実も見附かりました...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...夏は菓物に限りますね」中川「菓物は衛生上の功能が大きなもので昔の仙人が木の実や菓物ばかり食べて生きていたといいますが菓物ばかりで充分に生命を保てるだけの功があります...
村井弦斎 「食道楽」
...草の根や木の実を喰ろうておりまする」「ふーム……...
吉川英治 「宮本武蔵」
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