...木の実の類の腐蝕したものを泥とともに押し流して...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...空腹になれば木の実を探しに往った...
田中貢太郎 「仙術修業」
...私は柿を通して木の実が好きになるだらうと思ふ...
種田山頭火 「其中日記」
...・暮れてなほ柿もいでゐる・明けるより柿をもぐ・柿をもぐ長い長い竿の空あるけば寒い木の葉ちりくる・秋のすがたのふりかつ(マヽ)てはゆく・ひとりの火がよう燃えます(改作)・法衣ぬげば木の実ころころ(〃)・更けてあたゝかい粥がふきだした夜をこめて落ちる葉は音たてゝあぶら虫にはとても好感は持てないけれど...
種田山頭火 「其中日記」
...ひつそりと落葉する木の・音がして落ちるは柿の葉で・あれは木の実の声です・夜はしぼむ花いけてひとりぐらし夜に入つてから樹明君来庵...
種田山頭火 「其中日記」
...・お正月の小鳥がうたひつつうたれた・お正月も降つたり照つたり畑を打つ・降つては晴れる土にこやしをあたへる木の実があつて鳥がゐて山がしづけく・竹をきる風がふきだした風ふく日かなほころびを縫ふ・いちはやく伸びて咲いたるなづなであつた・握りあはした手に手のあかぎれ(農村風景)・ほほけすすきのいつまでも春めいてきた雪をかぶりて梅はしづかなる花・雪...
種田山頭火 「其中日記」
...到津遊園・人影ちらほらとあたゝかく獅子も虎もねむつてゐる白雲閣即事二句・お産かるかつたよかつた青木の実・訪ねて逢へて赤ん坊生れてゐた二月廿二日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...・いかにぺんぺん草のひよろながく実をむすんだ・藪かげ藪蘭のひらいてはしぼみみんな去んでしまへば赤い月改作二句乞ひあるく道がつゞいて春めいてきた藪かげほつと藪蘭の咲いてゐた木の実ころころつながれてゐる犬へまんぢゆう...
種田山頭火 「其中日記」
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種田山頭火 「草木塔」
...アイボリー・ナッツと称する珍しい南洋産の木の実が天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)の掛物のかかった床の間の置物に飾ってあった...
寺田寅彦 「海水浴」
...木の実が弾丸や玩具(おもちゃ)となった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もう木の実を食ったり霞(かすみ)を吸ったりしているのが馬鹿らしくて...
豊島与志雄 「天狗の鼻」
...彼は木の実をかじりながら歩いていますと...
豊島与志雄 「魔法探し」
...「木の実」という名をつけた...
直木三十五 「死までを語る」
...木の実ちゃんがあって...
直木三十五 「死までを語る」
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野口雨情 「おさんだいしよさま」
...真赤な青木の実がとんでもないところに転がっている...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...しかしいつも木の実(み)やそんな物ばかりでは主人の体に力もつくまいと思って...
吉川英治 「新・水滸伝」
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