...嵐に振はれた無数の木の実が...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
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伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...後から糊で貼り着けたらしい小さな小豆を砕いた様な木の実だが...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...枝が高いので木の実を採らうとするものは...
薄田泣菫 「独楽園」
...やがて木の実が自分からぽたぽたと地びたに落ちて来ると...
薄田泣菫 「独楽園」
...肉食をさけて米や粗末なパンや木の実を好んで食べ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...いつも尿する木の実うれてきた秋雨の枝をおろし道普請です・雨ふるふるさとははだしであるく九月五日曇...
種田山頭火 「行乞記」
...・お正月の小鳥がうたひつつうたれた・お正月も降つたり照つたり畑を打つ・降つては晴れる土にこやしをあたへる木の実があつて鳥がゐて山がしづけく・竹をきる風がふきだした風ふく日かなほころびを縫ふ・いちはやく伸びて咲いたるなづなであつた・握りあはした手に手のあかぎれ(農村風景)・ほほけすすきのいつまでも春めいてきた雪をかぶりて梅はしづかなる花・雪...
種田山頭火 「其中日記」
...今日の食物――うどん一玉、ぬくめ飯一碗、香煎一杯、餅二つ、饅頭三つ!酒が飲めなくなつて菓子がうまくなる、木の実を味ふ、酒の執着がなくなつて貪る心もなくなつた...
種田山頭火 「其中日記」
...……………………………はだかへ木の実ぽつとり六月廿三日……深更...
種田山頭火 「松山日記」
...木の実を拾い、鳥獣を狩して暮す拙者に、幕府の鼻息を覗う領主の恩を云々(うんぬん)されるのは片腹痛い――」「何んと」四人の家来はいきり立ちました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...木の実は少ないが...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...木の実でやきうどんなど食って劇場へ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それからはんの木の実も見附かりました...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...すなわち木の実や豆や昆布や薯を...
柳田国男 「母の手毬歌」
...木の実(み)にあらぬ干飯(ほしいい)の弁当を喰いながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...童(わらべ)が掌(て)の中の木の実を失ったように悲しいのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...太古の民は木の実を食って躍っている...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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