...その木の実は金のようにかがやいて...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...木の実の類の腐蝕したものを泥とともに押し流して...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...滝坪の近所にて諸木の枝葉又は木の実(み)その外生類(しやうるゐ)までも石に化たるを得るとぞ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...そのほかの名もない禁断の野の木の実で眩惑され誘惑される...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...空腹になれば木の実を探しに往った...
田中貢太郎 「仙術修業」
...ひつそりと落葉する木の・音がして落ちるは柿の葉で・あれは木の実の声です・夜はしぼむ花いけてひとりぐらし夜に入つてから樹明君来庵...
種田山頭火 「其中日記」
...・たゝずめば山の小鳥のにぎやかなうた・枯草に落ちる葉のゆふなぎは・ゆくほどに山路は木の実のおちるなど・暮れてゆくほほけすゝきに雪のふる・雪空おもたい街の灯の遠くまたたく・冬夜の水をのむ肉体が音たてて・ランプともせばわたしひとりの影が大きく二月七日快晴...
種田山頭火 「其中日記」
...・お正月の小鳥がうたひつつうたれた・お正月も降つたり照つたり畑を打つ・降つては晴れる土にこやしをあたへる木の実があつて鳥がゐて山がしづけく・竹をきる風がふきだした風ふく日かなほころびを縫ふ・いちはやく伸びて咲いたるなづなであつた・握りあはした手に手のあかぎれ(農村風景)・ほほけすすきのいつまでも春めいてきた雪をかぶりて梅はしづかなる花・雪...
種田山頭火 「其中日記」
...柿は日本家庭的なものを持つ木の実である...
種田山頭火 「其中日記」
...病室即事・投げしは桜のつぼみのとくひらけ・木の実かさなりあうてゆふべのしづけさ製鉄所遠望・夜どほし燃やす火の燃えてさかる音途上・かなしい旅だ何といふバスのゆれざまだ三月十四日 晴...
種田山頭火 「道中記」
...色々の木の実を食ったことを想い出す...
寺田寅彦 「郷土的味覚」
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富澤赤黄男 「天の狼」
...そんなにして五六十の種子をあつめて静な雨の日を木の実どちをして暮したこともあつた...
中勘助 「銀の匙」
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野口雨情 「野口雨情民謡叢書 第一篇」
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野口雨情 「螢の燈台」
...夢中になって木の実をせせっている...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...しかし私は同じ木の実を食べながら反つて智恵を失ひ愚かしい行をも敢てするやうになつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...すなわち木の実や豆や昆布や薯を...
柳田国男 「母の手毬歌」
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