...朧(おぼろ)げに覚えてゐるのは...
芥川龍之介 「忘れられぬ印象」
...朦朧(もうろう)ランプに照らされた空車の二字が目に入った刹那...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...そのために心気ますます朦朧(もうろう)としてきて...
田中英光 「野狐」
...時をも忘れ身も忘れ心も空に佇ずめば風は凉しく影冴えて雲間を洩るゝ夏の月一輪霞む朧夜の花の夢いまいづこぞや...
土井晩翠 「天地有情」
...酔夢朦朧とした私の頭の中には...
外村繁 「日を愛しむ」
...その中に朦朧(もうろう)として人が一人います...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「枯草」
...醉眼朦朧(すゐがんもうろう)として...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朧(おぼろ)の中を歸つて行くお瀧の姿が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...誰だつたかな」鳶頭の記憶も此邊はすつかり朧(おぼ)ろになります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朧げながらも自覺して愕然とした...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...マラルメ一派の特殊な詩風(朦朧詩風)について指してることを...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...朧げながら感じてゐたが...
萩原朔太郎 「中央亭騷動事件(實録)」
...ここに吾々はすでに神の主體的同一性と創造的動作との朧げなる啓示を見るであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...霧の立おほふて朧気(おぼろげ)なれども明日(あした)は明日はと言ひて又そのほかに物いはず...
樋口一葉 「うつせみ」
...タヌも朦朧たる声で「ではね...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
......
正岡子規 「古池の句の弁」
...今日の行くてのことが朧気(おぼろげ)ながら頭に浮んで来る...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
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