...」賢造(けんぞう)は返事を予期するように...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...鑑賞上の十全を期することは――殊に創作上の利益を得ることは不可能と言つても好い位であります...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...双幅藤原時代美人数名の揮亳完成を期するために...
上村松園 「私の仕事 松篁の仕事」
...余も亦(また)期するところがあるから...
海野十三 「諜報中継局」
...彼は深く心に期するところあるもののごとく...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...こうして念には念を入れて公平を期するよう努力はしているけれど...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...石村は心ひそかに期するところがあって...
豊島与志雄 「擬体」
...駒井の期するところのように...
中里介山 「大菩薩峠」
...然しこれは彼の予期する通りに行ったまでで...
夏目漱石 「それから」
...大いに世の中に活躍するのを唯一の報酬として夫から予期するに違いない...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...四人の間にヒビが入れば占めたものだ」平次は何やら期するところがある様子で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「地底獣国(アニマンチユス・バチス)」の調査の正確を期するために...
久生十蘭 「地底獣国」
...さらに重大な矛盾や難点を予期するであろう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...第十二条 独立自尊の人たるを期するには...
慶応義塾 「修身要領」
...過去におけるある種類の類推により指示されない特別の事柄を予期するのは非学問的であるということとは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...またかくすることによりて将来の発展を期する上に大いなる参考となり得べき当然の性質を有するものであると信ずる...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...望めば延期することもできますよ」暫く歩いてから...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...いま足下もみづから一死を期するからは祈念を籠めて内外の敵を払はれよ...
吉田松陰 「留魂録」
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