...遂々(とうとう)最後に流石(さすが)の彼女も死を期して...
伊藤野枝 「内気な娘とお転婆娘」
...そうではないかと豫期していた通りである...
谷崎潤一郎 「鍵」
...例えば今月中少なくも各一回の雨天と微震あるべしというごとき予報は何人も百発百中の成効を期して宣言するを得べし...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...そんなものが来るのを予期して居たような心持で...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...平次は早くもその事を予期して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...明日を期して新しく出発だ...
牧野信一 「嘆きの谷で拾つた懐疑の花びら」
...宮はまたよい機会をとらえて再遊することを期しておいでになるのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かなりな華かな色白い少年の悩みを物語りたいことを期しておく...
室生犀星 「愛の詩集」
...おのが十餘年を期して究めまく思ふ神祕なりといへり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...早晩退学処分の我頭上(とうじょう)に落ち来(きた)らんことを期していた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...敵も味方も必死を期して...
山本周五郎 「日本婦道記」
...勝ち誇った族(きょうぞく)の大軍は、この日を期して、蜀軍を粉砕せよと、戦線を拡大して、ついに孔明の本陣まで突入して来た...
吉川英治 「三国志」
...松永の襲来を予期していたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...まったく予期していなかったからである...
吉川英治 「新書太閤記」
...他日を底意に期して...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ他日を期して」井伊兵部も本多平八郎も...
吉川英治 「新書太閤記」
...予期していたもののように頷いた...
吉川英治 「平の将門」
...またきのうの熊みたいな顎髯(あごひげ)の持主かと期していると...
吉川英治 「宮本武蔵」
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