...卿等にして若しこの遺書を読むの後、猶(なほ)卿等の故人たる予の記憶に対し、一片憐憫(れんびん)の情を動す事ありとせんか、そは素(もと)より予にとりて、望外の大幸なり...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...」聞くもの大笑せぬはなく、意外、望外の拍手、大喝采...
太宰治 「二十世紀旗手」
...この一編の正当な存在の意義を認容される事ができれば著者としてむしろ望外の幸いである...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...望外の特権ですね」検察官は静かに云い出した...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...彼に取ては寧ろ望外の榮譽なる可し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...これだけでも世に出たことは望外の喜びである...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...望外(ぼうがい)のお饗応(もてなし)で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...俺にとっては実に望外なことで...
久生十蘭 「湖畔」
...好きなら狐(きつね)狩りも一日か二日行いましょう」アリスが望外の喜びを心から述べた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...そこで第一版の望外な成功に自ら驚いたマルサスは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...私の望外の幸福である...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...望外なことでありまして...
吉川英治 「折々の記」
...望外な倖せだと思つてをります...
吉川英治 「折々の記」
...望外な武運に会い...
吉川英治 「私本太平記」
...望外な見出しに預かったことを心から感激しているふうだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そして望外な大てがらに...
吉川英治 「新書太閤記」
...これは望外なことだ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...地理的な概念をつかめれば望外というもの...
吉川英治 「随筆 新平家」
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