...玄鶴が彼女を貰ったのは彼女が或大藩の家老の娘と云う外にも器量望みからだと云うことだった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...ひかりなればぞ闇住(やみずみ)の身にしも望み...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...世に望みなき瀧口...
高山樗牛 「瀧口入道」
...そういうわけで父は自分の妻にすべき人はお遊さんをおいて外にはないとおもったのでござりまして自分が長いあいだ胸にえがきつつ待っていた人はお遊さんであったことをかんじたのでござりましてその望みをそれとなく叔母に洩(も)らしてみたのでござりましたが叔母は先方の事情がよく分っていたものでござりますから父のこころもちに同情はしてくれましたけれどもとうていそんなことはだめだからというのでござりました...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...二つの望みがある...
種田山頭火 「雑記」
...戰勝の 70アカイア軍を破るべき其方法を試みよ』しかく宣んしてアテーネー(素より之を望みたる神女)を激し勵ませばウーリュンポスの高きより...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ひそかに望み企(たくら)んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...のぼりのぼっているはずの天日をも望み難い色を深くしてくるのでもわかりましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...苦しいうちに絹糸ほどな細い望みを繋(つな)いでいた...
夏目漱石 「野分」
...仲働きのお宮は働くより外に望みも興味もない女...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...實は私も武家になり度いのが生涯の望み...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一たん惚れたら全部でなければならないから――其処(そこ)へゆくと女の望みは知れています...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...「お望みは……...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...望みどおりに進むことができず...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...この世の偉大な華々しい人たちの中に数えられたいというような望みなんぞ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...益々豊富な新しい社会への貢献をする望みだった...
宮本百合子 「「インガ」」
...熱心にお望みになった相手は皆ほかへ取られておしまいになる結果になって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もとより南面して天下の覇業を行わんなどという望みは...
吉川英治 「三国志」
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