...すこし朗らかになつた気がした...
芥川多加志 「四人」
...朗らかな目白の囀(さえず)りが何処からともなく聞こえて来る...
伊藤野枝 「日記より」
...朗らかな餞(はなむ)けの言葉はあとからあとへと新郎新婦の上に抛(な)げられる...
海野十三 「蠅男」
...フランス人をのどかに朗らかな民族とばかり思っていたのに...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...朗らかな師匠の談話や態度にも...
徳田秋声 「仮装人物」
...哀れな朗らかさをたたえて静まっていた...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...からりとして朗らかな書斎になる...
夏目漱石 「虞美人草」
...朗らかな空気のうちにまた新らしい香(におい)を見出した...
夏目漱石 「門」
...いつものパリジアン・パリジエンヌの明るい朗らかな表惰ではない...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...朗らかな詩を書いた筈だ...
萩原朔太郎 「悲しき決鬪」
...朗らかに口笛を吹いた...
牧野信一 「四郎と口笛」
...朗らかな冗談を、そのまゝ和訳した態の真にうけて、倍増の悒鬱に覆はれては大変だ――と私は要心したが、生真面目になるばかりで、あはや昏倒でもしさうであつた...
牧野信一 「タンタレスの春」
...どこにいても自信を失わず朗らかであると云っているのに嘘はない...
宮本百合子 「刻々」
...さわりの趣味はいつになったらもっと朗らかで雄大壮厳な合唱と献身とに変ることでしょうね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それも同じように朗らかなふうをしていたり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...南洋最初のお客様猛獣の曲芸にびっくり今は日本の委任統治で朗らかだが...
山本笑月 「明治世相百話」
...その後の彼女の朗らかな性格や...
夢野久作 「少女地獄」
...そのなだらかにして朗らかな線の律動により幾分冷ややかに...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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