...沈んだやうに嘆いたり自由自在に心のゆくまゝにやつては止める朗らかに歌ひ終るまつたく天品だ...
千家元麿 「自分は見た」
...たちまち朗らかに酔いを発して...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...いつも朗らかさを失わなかった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...朗らかな楽(がく)の音(ね)ばかり……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...朗らかなフルートとオーボエの喜悦や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...時としては事物にまでも及ぶ一つの朗らかな親切であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...人類が明るく朗らかに便利に暮らしているとき...
永井隆 「この子を残して」
...だが彼の世界には健康性がなく、朗らかさがなく、機械学的な複雑の中の単純さといった要素がない...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...靜かな朗らかなクラリオネットの音の中に發育したものと思うのは大間違いで...
平林初之輔 「政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味」
...何たる朗らかさぞや! また空麗かに晴れ渡つた日曜日には...
牧野信一 「新興芸術派に就いての雑談」
...そして思はず多くの見物人に朗らかな笑ひを漂はせることもあるのです...
牧野信一 「早春のひところ」
...朗らかな歓呼の声を挙げて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...妙なるピアノの音に伴れて朗らかな合唱の声が...
牧野信一 「舞踏学校見物」
...より平易な朗らかさを持つて事に当れる筈である...
牧野信一 「変装綺譚」
...敷石のきしみも窓越しの裁断機や鋸(のこ)の歌もすべての響きが工場の塀越しに消えていった―――その塀はこんなにも低かった!若いボルセヴィキの吹くコンツモールの曲はコンクリの高壁を越えてひろ/″\と谺したそれは夏の朗らかな幽囚の青空に...
槇村浩 「同志下司順吉」
...朗らかなふうのこうした若い人たちを御覧になる院は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...矢張り朗らかに晴れた日ざしを浴びながら...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...今なお朗らかな優美な調和を保っている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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