...この朔北(さくほく)の野人は...
芥川龍之介 「芋粥」
...馬を朔北の曠野に立て...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...朔北(さくほく)の秋風に意を強うする八月十六日哈爾浜(ハルビン)俳句大会に寄す...
高浜虚子 「五百五十句」
...後半即ち朔北方也以後は頗る雜になつてゐる...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...第二號)自注(一)朔北方也は尚書大傳の堯典に北方者何也伏方也と關係があり...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...光禄勲(こうろくくん)徐自為(じょじい)の朔北(さくほく)に築いた城障もたちまち破壊される...
中島敦 「李陵」
...厚い皮革製の胡服(こふく)でなければ朔北(さくほく)の冬は凌(しの)げないし...
中島敦 「李陵」
...朔北(さくほく)の曠野(こうや)を染むる血潮の何万分の一かは...
夏目漱石 「草枕」
...日人と露人ははっと応(こた)えて百里に余る一大屠場(とじょう)を朔北(さくほく)の野(や)に開いた...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...朔北の朔...
萩原朔太郎 「名前の話」
...ヤクーツク自治共和国に属する朔北(さくほく)の無人境である...
久生十蘭 「地底獣国」
...いわゆる朔北の風に吹かれて根が抜け...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...友よ お前は二十歳ひととき朔北の風よりも疾くお前の額を貫ぬいて行つたものについてはもう考へまいわたしは聞いた大きな秩序のなかにただ はげしい意欲を お前の軍靴の音をわたしの力いつぱいの背のびではとどかない流れよ幅広い苦悩のうねりよ友よ二十歳の掌のなかで燃えたものよ...
森川義信 「(上等兵安藤孝雄を憶ふ)」
...かう云ふ朔北の風景を目にしない江戸時代の日本の漢文学者などには解つてゐなかつたと云ふ気がするのであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...朔北の天象と地気とは日本の季節を以て推すことが出来ないのである...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...少し白けたコバルト色をして晴れた朔北の空の下に...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...深く朔北(さくほく)に軍馬をすすめ...
吉川英治 「三国志」
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