...幸ひ小宮の家は一寸有福でもあり「少くも五円」には仕ようと思つて...
石川啄木 「病院の窓」
...一寸有福でもあり...
石川啄木 「病院の窓」
...生活(くらし)は有福だからとて...
上村松園 「山の湯の旅」
...最も有福(いうふく)だつたのは...
薄田泣菫 「茶話」
...それも先生の手許が有福であるわけでは無く色々工面をして融通をして貰つた金で是非今日中に返金せねはならぬ義理合になつてゐる...
高濱虚子 「俳諧師」
...それはめいめいの家が有福になつて作つたのでは無く...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...数の多いのが有福の証となった位...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...有福な方々が喜び楽しんでおいでの時だからで御座います...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...今の自分から見るとこれらの画家は実にうらやましい有福な身分だと思う...
寺田寅彦 「写生紀行」
...長いあいだある仏蘭西人(フランスじん)のコックをして貯えた財産で有福に暮していた...
徳田秋声 「足迹」
...その子は近所のある有福な棟梁(とうりょう)の家の実の姉弟(きょうだい)なかに産れたのだという話であった...
徳田秋声 「黴」
......
中里介山 「大菩薩峠」
...そんな訳で真宗寺(しんしゅうでら)は大抵有福(ゆうふく)でした...
夏目漱石 「こころ」
...有福な生計(くらし)をしている事と...
夏目漱石 「門」
...有福で聞えた大旗本で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...火鉢の辺りは有福(ゆうふく)だった...
長谷川時雨 「西川小りん」
...寿衛子の娘のころは有福であったため踊りを習ったり...
牧野富太郎 「植物記」
...平野町の里方は有福(ゆうふく)なので...
森鴎外 「最後の一句」
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