...愛國の志士が時の有司の國家を誤らんとするを見...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...甚シキハ即チ人民ノ窮苦ニ堪ヘズ群起シテ其保護ヲ請願スルヤ有司ハ警吏ヲ派シテ之ヲ圧抑シ誣テ兇徒ト称シテ獄ニ投ズルニ至ル...
田中正造 「直訴状」
...然るに此豊饒なる一美村ハ之を羨望するものゝ私慾を恣にせんがために当路の有司をして陰険なる策略を弄せしむるに至り...
田中正造 「非常歎願書」
...呪うべきユダ 銀三十枚を得てキリストを売りユダヤの有司に渡して磔にさせたイスカリオテのユダ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...安政五年の夏来朝した英国の使節ヱルヂン伯の一行が幕府当局の有司と赤羽橋の異人接待所に会見する光景を描いた着色画の如きものである...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...徳川幕府の有司は京伝を罰し...
永井壮吉 「冬日の窓」
...有司の国に要あるや奴婢の家に於けるに同じきを思わば...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...当路の有司(ゆうし)衆庶(しゅうしょ)のこれがために春情を催す事を慮(おもんぱか)るが故なり...
永井荷風 「猥褻独問答」
...その所長は研究員の人に「君たちは百僚有司のその有司の一人じゃないか...
中谷宇吉郎 「流言蜚語」
...汝(ナンジ)百官有司...
蜷川新 「天皇」
...「有司の説、又曰く、欧米各国、今日の議院なるものは、一朝一夕に設立せし議院に非ず、其の進歩の漸を以て、之を致したるもののみ...
蜷川新 「天皇」
...たとへ有司の人たりとも...
服部之総 「新撰組」
...或は其地の有司を動かし...
光田健輔 「小島の春」
...有司が前陣に立って勧めた薬が利(き)き廻って今日ドサクサするに及び...
南方熊楠 「十二支考」
...状に「天明元年辛丑冬、本藩有司伝命、擢為儒員、食俸三十口」と云つてあるのが即是である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...能く公の意を体して列侯諸有司の慫慂(すゝめ)を拒んだ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...三十歳のとき園城寺(おんじょうじ)家の有司(ゆうし)池田都維那の家に養嗣子(しし)としてはいった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...宜しく有司に付して...
吉川英治 「三国志」
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