...愛國の志士が時の有司の國家を誤らんとするを見...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...「さあ大変ぢや大変ぢや銭(ぜに)をひろへば尋人(たづねびと)有司(おかみ)へよばれようおお怖(こは)や」みながはやせばとつおいて財布(さいふ)を指でさげたまゝこりやまあどうしたものだらう...
竹久夢二 「どんたく」
...為政の局に当れる有司ハ間牒を放ちて無辜の人民を塗炭の苦に陥れ...
田中正造 「非常歎願書」
...呪うべきユダ 銀三十枚を得てキリストを売りユダヤの有司に渡して磔にさせたイスカリオテのユダ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...徳川幕府の有司は京伝を罰し...
永井壮吉 「冬日の窓」
...有司の国に要あるや奴婢の家に於けるに同じきを思わば...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...当路の有司(ゆうし)衆庶(しゅうしょ)のこれがために春情を催す事を慮(おもんぱか)るが故なり...
永井荷風 「猥褻独問答」
...近藤は御(ぎょ)し易(やす)し土方は御し難(がた)しと有司(ゆうし)も怖れていた...
中里介山 「大菩薩峠」
...有司(ゆうし)も金持も不得要領に驚いてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだたしかに有司を嫌悪(けんお)せしめるの価値がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...有司の仕業ではなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...この土牛の行事が礼記月令の季冬命二有司一...
中山太郎 「穀神としての牛に関する民俗」
...汝(ナンジ)百官有司...
蜷川新 「天皇」
...「臣等伏して、方今、政権の帰する所を察するに、上(かみ)帝室に在らず、下(しも)人民にあらず、夫れ有司、上帝室を尊ぶと曰(い)はざるに非ず、而して帝室漸く、其尊栄を失ふ、下人民を保つと云はざるには非ず、而して政令百端、朝出暮改、政刑情実に成り、賞罰愛憎に出づ、言路壅蔽(げんろようへい)、困苦告る無し」云々...
蜷川新 「天皇」
...『松屋筆記』六五に『二十二史箚記(さっき)』三十巻、元の順帝の至正十一年、〈韓山の童倡(とな)えて言う、天下大いに乱れ、弥勒仏下生すと、江淮(こうわい)の愚民多くこれを信ず、果して寇賊蜂起し、ついに国亡ぶるに至る、しかるにこの謡は至正中より起るにあらざるなり、順帝の至元三年、汝寧(じょねい)より獲るところの捧胡を献ず、弥勒仏小旗、紫金印の量天尺あり、而して泰定帝の時、また先に息州の民趙丑斯(ちょうちゅうし)、郭菩薩等あり、謡言を倡え、弥勒仏まさに天下を有(も)つべしという、有司以て聞す、河南行省に命じてこれを鞫治(きくち)せしむ、これ弥勒仏の謡すでに久しく民間に播(ま)くなり、けだし乱の初めて起る、その根株を抜かず、ついに蔓延して救うべからざるに至る、皆法令緩弛の致すところなり云々〉...
南方熊楠 「十二支考」
...能く公の意を体して列侯諸有司の慫慂(すゝめ)を拒んだ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...三十歳のとき園城寺(おんじょうじ)家の有司(ゆうし)池田都維那の家に養嗣子(しし)としてはいった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...かれをも宮家の一有司たる位置から奮起させずにはおかなくなっていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
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