...さういふ人は黙つてゐてそして多く饒舌つたものより有効な結果を得る...
田山録弥 「生滅の心理」
...この基礎的の方則が判明しない限り大火に対する有効な消防方針の決定されるはずはないのである...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...長い間人間の目の敵(かたき)にされて虐待されながら頑強(がんきょう)な抵抗力で生存を続けて来た猫草(ねこぐさ)相撲取草(すもうとりぐさ)などを急に温室内の沃土(よくど)に移してあらゆる有効な肥料を施したらその結果はどうなるであろう...
寺田寅彦 「路傍の草」
...貴下の不朽の著述の重大にしてこの上なく有効なる観念の多くが注意されずにいる原因はどこにあるのであるか...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...何等の有益な実験も従って又何等の有効な自然科学理論も成り立ち得ない...
戸坂潤 「技術の哲学」
...この点から云うと聴覚の方が日常生活にとって遙かに有効なものを約束している(それに視覚は外部の光線の有無によって完全に制限されているが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...一定の分量の麻酔剤のごとく有効なものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それぞれ最も有効な方法を探さなければならない...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...比較研究は現地人が有効な治療方法を全く持っていないのでないことを示す...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...憂鬱症に音楽が有効なことは...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...根本のところではベルトゥーフの野菜畑の前に腰かけて過ごすくらいには有効なものでしたから...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...その事情は有効な原因の一部ではない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...埋めて有効な土地となすべきか...
牧野信一 「東中野にて」
...凡(すべ)て物は極端に走るは可なれどその結果の有効なる程度に止めざるべからず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...もしこれがこれが有効な反対論と認められないならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...有効な一夕をえさせてくれるだろうという望みをいだいて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...こうして行くうちには追々に有効な方法が見つかってくると思う...
柳田国男 「木綿以前の事」
...またオランダ人の策動を有効ならしめるようなスペイン宣教師の無思慮な行動をも訴えている...
和辻哲郎 「鎖国」
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