......
大手拓次 「蛇の花嫁」
...廃坑の月草を摘んで戻る廃坑...
種田山頭火 「行乞記」
...唐辛苗七本三銭一金十七銭 焼酎壱合五勺一金八銭 石油二合一金五銭 醤油一合一金五銭 塩一金四銭 なでしこ一金九銭 ハガキ六枚・月草を植ゑて一人・鉢の子の米の白さよ・注連を張られて巌も五月・初夏や人は水飲み馬は草喰み二句追加・うごかない水へ咲けるは馬酔木の花で・ゆく春の身のまはりいやな音ばかり五月三十日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...負うた子にとつてやる月草のやさしい心...
種田山頭火 「行乞記」
...右田岳のよさを見直した、河原には朝顔、撫子、月草、そして苅萱も...
種田山頭火 「行乞記」
...椹野川に沿うて一筋に下つてゆく、潮水に泡がういて流れる、秋の泡とでもいはうか、堤防には月草、撫子が咲き残つてゐる、野菊(嫁菜ではない)がそここゝに咲いてゐる、砂ほこりが足にざら/\して何だか物淋しい、やたらに歩いて入川の石橋に出た、海は見えないけれど、今日は立干をやつてるさうで、鰡が上つてくる、それを網打つべく二三人の漁夫が橋の上で待つてゐる、見物人が多い、私の(マヽ)その一人となつて暫らく見物した、そして労れたので、そこからひきかへした、名田島の中央を横ぎつて、駅の南方をまはつて帰庵したのは夕方だつた、それから水を貰ふやら、粥を煮るやら、お菜をこしらへるやらするうちに、すつかり暮れてしまつた...
種田山頭火 「其中日記」
...・こゝろ澄めば月草のほのかにひらく・てふてふとまる花がある・空へ若竹のなやみなし・酔ひざめの水のうまさがあふれる青葉・うしろすがたにネオンサインの更けてあかるく五月二日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...・ゆふべしたしくゆらぎつつ咲く(月草)・おみやげは酒とさかなとそして蝿(樹明君に)・何を求める風の中ゆく・若葉あかるい窓をひらいてほどよい食慾青葉のむかうからうたうてくるは酒屋さん風ふく竹ゆらぐ窓の明暗風の夜の更けてゆく私も虫もぢつとして六月三日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...変電所の鉄骨ががつちり直角形(改作)・さういふ時代もあるにはあつた蝉とる児のぬきあしさしあし・暑さきはまり蝉澄みわたる一人・ゆふべはよみがへる葉に水をやる・山はゆふなぎの街は陽のさす方へ・炎天まつしぐらにパンクした(自動車)逸郎君に・百合を桔梗に活けかへて待つ朝風・ちつともねむれなかつた朝月のとがりやう・夜あけの風のひえ/″\として月草ひらく七月二十七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...月草のよろしさ、浅漬のおいしさ、風の涼しさ...
種田山頭火 「其中日記」
...(昭和廿一年十二月草)...
永井荷風 「畦道」
...(昭和廿一年十月草)...
永井荷風 「或夜」
...明治二十九年の末に出版せられし坪内逍遥(つぼうちしょうよう)氏が『梨園(りえん)の落葉(おちば)』森鴎外(もりおうがい)氏が『月草(つきぐさ)』の二書を繙(ひもと)けば当時諸家の企てし演劇改革の状況を知るに難(かた)からず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...そは森先生が『月草(つきぐさ)』の書中「思軒居士(しけんこじ)が耳の芝居目の芝居」と題する論文その他においてハルトマンが学説を引きつぶさにこれを説明せられたればなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...かの『即興詩人』『月草(つきぐさ)』『かげ草(ぐさ)』の如き森先生が著書とまた『最近海外文芸論』の如き上田先生が著述との感化に外ならざればなり...
永井荷風 「書かでもの記」
...」(昭和廿一年十一月草)...
永井荷風 「羊羹」
...一たいに叢は茨や芒や月草や雁来紅や萩のしげみになっているが...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...月草(つきくさ)の葉の上にとまり...
室生犀星 「津の国人」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??