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大手拓次 「蛇の花嫁」
...橋裏を皆打仰ぐ涼舟(すずみぶね)大正十五年七月古書の文字生きて這(は)ふかや灯取虫(ひとりむし)威儀の僧扇で払ふ灯取虫大正十五年七月草がくれ麗玉秘めし清水かな大正十五年八月五日 発行所例会...
高浜虚子 「五百句」
...やり羽子(はご)や油のやうな京言葉東山静に羽子の舞ひ落ちぬ昭和二年十二月柊(ひいらぎ)をさす母によりそひにけり昭和三年二月草間(くさあい)に光りつづける春の水昭和三年四月七日 婦人俳句会...
高浜虚子 「五百句」
...明治三十四年十二月草莽ノ微臣田中正造誠恐誠惶頓首頓首 ※...
田中正造 「直訴状」
...月草を摘んできて机上の壺にして置く...
種田山頭火 「行乞記」
...廃坑の月草を摘んで戻る廃坑...
種田山頭火 「行乞記」
...月草と石ころとを拾うてきた...
種田山頭火 「行乞記」
...右田岳のよさを見直した、河原には朝顔、撫子、月草、そして苅萱も...
種田山頭火 「行乞記」
...・肌に湿布がぴつたりと生きてゐる五月草からとんぼがつるみとんぼで五月...
種田山頭火 「其中日記」
...・ゆふべしたしくゆらぎつつ咲く(月草)・おみやげは酒とさかなとそして蝿(樹明君に)・何を求める風の中ゆく・若葉あかるい窓をひらいてほどよい食慾青葉のむかうからうたうてくるは酒屋さん風ふく竹ゆらぐ窓の明暗風の夜の更けてゆく私も虫もぢつとして六月三日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...変電所の鉄骨ががつちり直角形(改作)・さういふ時代もあるにはあつた蝉とる児のぬきあしさしあし・暑さきはまり蝉澄みわたる一人・ゆふべはよみがへる葉に水をやる・山はゆふなぎの街は陽のさす方へ・炎天まつしぐらにパンクした(自動車)逸郎君に・百合を桔梗に活けかへて待つ朝風・ちつともねむれなかつた朝月のとがりやう・夜あけの風のひえ/″\として月草ひらく七月二十七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...月草のよろしさ、浅漬のおいしさ、風の涼しさ...
種田山頭火 「其中日記」
...わが月草の君とも書けば...
田山録弥 「路傍の小草」
...かの『即興詩人』『月草(つきぐさ)』『かげ草(ぐさ)』の如き森先生が著書とまた『最近海外文芸論』の如き上田先生が著述との感化に外ならざればなり...
永井荷風 「書かでもの記」
...一たいに叢は茨や芒や月草や雁来紅や萩のしげみになっているが...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...月草(つきくさ)の葉の上にとまり...
室生犀星 「津の国人」
...字では月草とも書いて露草の露と対照させているが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...いまこそ人はそれぞれに――すみ染(ぞ)めの色をも更(か)へつ月草の...
吉川英治 「私本太平記」
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