...浜辺は煮えて賑(にぎや)かに、町は寂しい樹蔭(こかげ)の細道、たらたら坂(ざか)を下りて来た、前途(ゆくて)は石垣から折曲る、しばらくここに窪(くぼ)んだ処、ちょうどその寺の苔蒸(こけむ)した青黒い段の下、小溝(こみぞ)があって、しぼまぬ月草、紺青の空が漏れ透くかと、露もはらはらとこぼれ咲いて、藪(やぶ)は自然の寺の垣...
泉鏡花 「悪獣篇」
...緞子(どんす)、縮緬(ちりめん)、綾(あや)、錦(にしき)、牡丹(ぼたん)、芍薬(しゃくやく)、菊の花、黄金色(こんじき)の董(すみれ)、銀覆輪(ぎんぷくりん)の、月草、露草...
泉鏡花 「海神別荘」
...春寒(はるさむ)のよりそひ行けば人目ある大正十四年二月草摘(くさつみ)に出し万葉の男かな草を摘む子の野を渡る巨人かな大正十四年三月春宵(しゅんしょう)や柱のかげの少納言(しょうなごん)大正十四年三月白牡丹(はくぼたん)といふといへども紅(こう)ほのか雨風(あめかぜ)に任せて悼(いた)む牡丹かな大正十四年五月十七日 大阪にあり...
高浜虚子 「五百句」
...やり羽子(はご)や油のやうな京言葉東山静に羽子の舞ひ落ちぬ昭和二年十二月柊(ひいらぎ)をさす母によりそひにけり昭和三年二月草間(くさあい)に光りつづける春の水昭和三年四月七日 婦人俳句会...
高浜虚子 「五百句」
...廃坑の月草を摘んで戻る廃坑...
種田山頭火 「行乞記」
...月草は何と日本的のやさしさだらう...
種田山頭火 「行乞記」
...月草と石ころとを拾うてきた...
種田山頭火 「行乞記」
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種田山頭火 「行乞記」
...右田岳のよさを見直した、河原には朝顔、撫子、月草、そして苅萱も...
種田山頭火 「行乞記」
...椹野川に沿うて一筋に下つてゆく、潮水に泡がういて流れる、秋の泡とでもいはうか、堤防には月草、撫子が咲き残つてゐる、野菊(嫁菜ではない)がそここゝに咲いてゐる、砂ほこりが足にざら/\して何だか物淋しい、やたらに歩いて入川の石橋に出た、海は見えないけれど、今日は立干をやつてるさうで、鰡が上つてくる、それを網打つべく二三人の漁夫が橋の上で待つてゐる、見物人が多い、私の(マヽ)その一人となつて暫らく見物した、そして労れたので、そこからひきかへした、名田島の中央を横ぎつて、駅の南方をまはつて帰庵したのは夕方だつた、それから水を貰ふやら、粥を煮るやら、お菜をこしらへるやらするうちに、すつかり暮れてしまつた...
種田山頭火 「其中日記」
...・ゆふべしたしくゆらぎつつ咲く(月草)・おみやげは酒とさかなとそして蝿(樹明君に)・何を求める風の中ゆく・若葉あかるい窓をひらいてほどよい食慾青葉のむかうからうたうてくるは酒屋さん風ふく竹ゆらぐ窓の明暗風の夜の更けてゆく私も虫もぢつとして六月三日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...変電所の鉄骨ががつちり直角形(改作)・さういふ時代もあるにはあつた蝉とる児のぬきあしさしあし・暑さきはまり蝉澄みわたる一人・ゆふべはよみがへる葉に水をやる・山はゆふなぎの街は陽のさす方へ・炎天まつしぐらにパンクした(自動車)逸郎君に・百合を桔梗に活けかへて待つ朝風・ちつともねむれなかつた朝月のとがりやう・夜あけの風のひえ/″\として月草ひらく七月二十七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...月草のよろしさ、浅漬のおいしさ、風の涼しさ...
種田山頭火 「其中日記」
...(昭和廿一年十月草)...
永井荷風 「或夜」
...明治二十九年の末に出版せられし坪内逍遥(つぼうちしょうよう)氏が『梨園(りえん)の落葉(おちば)』森鴎外(もりおうがい)氏が『月草(つきぐさ)』の二書を繙(ひもと)けば当時諸家の企てし演劇改革の状況を知るに難(かた)からず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...かの『即興詩人』『月草(つきぐさ)』『かげ草(ぐさ)』の如き森先生が著書とまた『最近海外文芸論』の如き上田先生が著述との感化に外ならざればなり...
永井荷風 「書かでもの記」
...昭和廿一年十月草...
永井荷風 「草紅葉」
...一たいに叢は茨や芒や月草や雁来紅や萩のしげみになっているが...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
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