...僕が居なくなってから二十日許り経って十一月の月初めの頃...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...三月初めのことであったが...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...やがてまた私の心も……簑虫九月初めだといふのに...
薄田泣菫 「独楽園」
...まったくそれは西班牙か伊太利のごとき南欧諸国七月初め頃の...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...欧州大戦の終末に近いある年のたぶん五月初めごろであったかと思う...
寺田寅彦 「B教授の死」
...それは月初めの第一の日曜日で...
豊島与志雄 「悪夢」
...桜のさいていた事を覚えているので四月初めにちがいない...
永井荷風 「花火」
...月初めには以前世話になって財産まで分けてもらった檀那(だんな)のお墓参り...
永井荷風 「ひかげの花」
...私は八月初めに帰り...
中原中也 「亡弟」
...「時ちゃんて娘どうして?」「月初めに別れちゃったわ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...宮城野の焼石河原雨よ降れ乾く心はさもあらばあれ大正十一年十月初めて箱根仙石原に遊んで俵石閣に泊したその時の作...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...まだ寒い風の吹く三月初めの頃十一二歳の少年が入院した...
北條民雄 「続癩院記録」
...月初めからずっと長雨(ながさめ)が続き...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...二月初めについた餅は少しも鼠にかじられなかったそうである...
武者金吉 「地震なまず」
...この八月初めから二ヶ月の旅中記であるが...
柳田国男 「雪国の春」
...翌年の二月初め――切腹のその日まで...
吉川英治 「日本名婦伝」
...即ち「みなかみ紀行」は昨年四月初めの執筆で最後の「伊豆紀行」は一昨々年あたりに書いたものであった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...一五三三年九月初め...
和辻哲郎 「鎖国」
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