...月あかりにすかしながら...
芥川龍之介 「偸盗」
...月あかりの生垣の外を...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...どこかに月がある・月の落ちる方へあるく・落ちてまだ月あかりの寝床へかへる五月二日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...寝るとする草に雨ふる・待つでもない待たぬでもない雑草の月あかり焼酎の御利益でぐつすり昼寝...
種田山頭火 「其中日記」
...もみづる山山 ├(雑草)・師走の空のしぐれては月あかり ┘・ハガキ一枚持つて月のあるポストまで・あるくともなくあるいてきて落葉する山十二月廿一日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...……・芽麦あたゝかなここにも家が建つ・麦田うつ背の子が泣けば泣くままに暮れてひつそり雪あかり月あかり・月がうらへかたむけば竹のかげ・雪ふる食べる物もらうてもどる農村風景の一つ・梅がさかりで入営旗へんぽんとしてひつそりとして悪友善友にわかれてひとり...
種田山頭火 「其中日記」
...・明けてくる物みな澄んで時計ちくたく・はなれたかげはをとことをなごの寒い月あかり・けさの雪へ最初の足あとつけて郵便やさん・とぼ/\もどる凩のみちがまつすぐここに家してお正月の南天あかしたまたま落葉ふむ音がすれば鮮人の屑買ひ緑平老の愛犬ネロが行方不明となつたと知らされて二句・冬空のどちらへいつてしまつたか・犬も(ネロも)ゐなくなつた夫婦ぎりの冬夜のラヂオ一月廿一日曇...
種田山頭火 「其中日記」
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種田山頭火 「草木塔」
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種田山頭火 「草木塔」
...月あかりがして水声がどこからともき(マヽ)こえる...
種田山頭火 「旅日記」
...畝傍御陵・松老いて鴉啼くなり橿原神宮・この松の千代に八千代の芽吹いてみどり・みたらし噴く水のしづかなる声・旅もをはりの尿の赤く枯れきつてあたゝかな風ふくあすは雨らしい風が麦の穂の列ぽろり歯がぬけてくれて大阪の月あかりぬけた歯はそこら朝風に抜け捨てゝ一人もよろしい大和国原そこはかとなく若い人々のその中に私もまじり春の旅白船君からのたよりでは...
種田山頭火 「旅日記」
...面を見せろ」月あかりがあるのに...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...月あかりの夜道をごろ/\と呑気な音をたてゝ進んで行く馬車の上で雪子から聞かされたが...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...夢中で飛び出した私は月あかりを浴びてまつしぐらに駆け出した私の馬車の上で...
牧野信一 「武者窓日記」
...往生ぎわの悪い狼共だね……」木の間を洩れる月あかりにすかして見ると...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...ジイド全集の第四巻と久保田万太郎氏の「月あかり・町中」の二部があるのみ...
牧野信一 「読んだ本」
...」月あかりの中にまっすぐに立った電信柱が...
宮澤賢治 「氷と後光」
...台所の戸口が一パイに開け放されて月あかりが映(さ)しているので...
夢野久作 「復讐」
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